ポンペオ米国務長官がクリーンネットワーク計画拡充発表
「クリーン・ネットワーク」は今年の4月に公表された。5G通信網でファーウェイを締め出す目的で発表された政策ですが、今回のポンペオ米国務長官の発表によると、前回の5G通信網に加えて、モバイルアプリや、クラウドサービス、通信キャリア、海底ケーブルを追加した。
これによりアメリカの個人や企業の情報を中国からの攻撃や侵入から守ると、の事です。また、アリババやバイドゥ、テンセントを機密情報や個人情報を盗んでいると名指ししました。
現時点で規制がいつ、どのように実施されるのかは明らかにされていないが、実施されればそれらの企業はかなりのダメージを負う事が予想されます。
「クリーン・ネットワーク」とは何かをご紹介します。
クリーン ストア
今回の発表でモバイルアプリの「WeChat」や「Weibo」「Likee」など中国製アプリの使用を禁止にするという流れになりそうです。TikTokもMicrosoftが買収をすると言っているが、これが上手くいかなければ米国では禁止となる可能性が残っている。
尚、中国も公安の情報化を目的とした「金盾」で、FacebookやLINEなどの複数のアプリを制限しているので一方的な制限かというとそういう事でもないように感じます。
クリーン アプリ
クリーンストアが、アプリストア内で中国製アプリを排除する取組なのに対して、クリーンアプリは中国のアプリストアでアメリカ製の信頼できるアプリの配信を停止するという取組になります。
ファーウェイはこの影響により、Googleサービスをプリインストールする事が出来ず、スマホの販売台数を大きく落としている。
クリーン キャリア
中国などの信用できない通信キャリアがアメリカの通信ネットワークに接続出来ないようにする取り組みとの事ですが、これは中国回線のアメリカ国内でのローミング利用を禁止する内容だと思いますが、中国からの国際電話等も利用できないようにするのでしょうか?
どのキャリアが対象になるのかはわかりませんが、アメリカに住む中国人の方や中国系の企業はかなり不便になりそうです。
クリーン クラウド
アメリカでのアリババやバイドゥ、テンセントといった中国企業が提供するクラウドサービスの利用を禁止する取組です。IoTやデータベース、ビッグデータなど幅広いクラウドサービスで中国企業を締め出す見込み。
これにより、米国企業のクラウドベンダーはクラウドサービス市場でかなり影響力を強めると思われます。
クリーン ケーブル
こちらは海底ケーブルを悪用されないように、各国が協力していくという取り決めの様ですが、海底ケーブルにおいてもファーウェイが締め出される形になりそうです。
Androidスマホの市場が変わるか?
2019年の世界でのスマホの販売台数ですが、1位は韓国のSamsung、2位がGoogleを入れなくなり落ちてきているHuawei、3位がアメリカのApple、4位が中国のXiaomi、5位が中国のOPPOとなっています。
メーカー | 販売台数(百万) |
Samsung | 295.7 |
Huawei | 240.6 |
Apple | 191 |
Xiaomi | 125.6 |
OPPO | 114.3 |
2020年に入り、Huaweiの販売台数は大幅に落ちており、現状は規制されていないが、中国メーカーでは「Xiaomi」と「OPPO」がランクインしており、これらのスマホメーカーが規制を受けるとAndroid端末のランキングに大きな変化が起こってくることが予想される。
日本のスマホメーカーには頑張ってほしい
タイで日本のスマホと言えば、SONYが最後まで頑張っているが、高くてすぐ壊れる低スペックスマホという印象を植え付けている間に、低価格でスペックが高い中国メーカーに一気に抜かれていきました。
シャープや富士通は日本ではスマホ事業を頑張っているので再度、タイを含めた海外に向けて進出して欲しいなと思います。