海外旅行中にスマホやパスポートが盗まれると、非常に困った状況になります。
しかし、事前に対策を講じておくことで、冷静に対応できる可能性が高くなります。ここでは、盗難に遭った際の対応方法と、事前にできるスリ対策について詳しく解説します。
海外旅行中にスマホが盗まれてしまった場合、迅速な対応が大切です。以下は、iPhoneとAndroidのスマホが盗まれた時の対応方法を分かりやすく整理したものです。
スマホの紛失・盗難どうする？
まずは、海外旅行を快適に過ごすために欠かせないツールスマホを紛失・盗難の被害に遭った際にどうするかという事についてご紹介いたします。
紛失モードに設定・ロックする
まずは、須磨の機能を使って場所に確認や、不正利用されないようにロックをかけましょう。
iPhoneの場合
iCloudで紛失モードをオンにする
・パソコンや同行者のスマホからiCloud.comにアクセスし、Apple IDでログイン。
・盗まれたiPhoneを選択し、「紛失モード」を選ぶ。
・メッセージ表示や連絡先情報を設定できます。
事前設定の確認
旅行前に「iPhoneを探す」をオンにしておくと、現在地の確認も可能になるので紛失モードの前にまずは位置情報をチェックしましょう。
Androidの場合
Googleの「Find My Device」から操作
・パソコンや同行者のスマホからandroid.com/findにアクセスし、Googleアカウントでログイン。
・紛失したスマホの位置確認や、デバイスロック、データ消去が可能です。
デバイスロック・データ消去
・ロック画面にメッセージや電話番号を追加。
・不安な場合、データを完全に消去できますが、復元できないので慎重に選択しましょう。
日本の電話会社に連絡して電話を止める
スマホを紛失した際、回線を停止することで不正利用を防げます。SMS認証でSNSアカウントの乗っ取り被害に遭う可能性もあるので気を付けましょう。
日本の電話会社（ドコモ・au・ソフトバンクなど）に、ポータルサイトから連絡しましょう。
パソコンや同行者のスマホを借りるか、公衆電話でコールセンターに連絡できます。事前にコールセンターの番号を確認しておくと安心です。
盗難補償や旅行保険の確認
・AppleCare＋（iPhoneの場合）
盗難・紛失プランに加入していれば、新しいiPhoneが受け取れる場合があります。
・旅行保険やクレジットカード付帯保険
海外旅行保険やクレジットカードの旅行保険で携行品の盗難補償が受けられることがあります。補償を受けるには、現地の警察署で盗難証明書をもらい、被害届を提出する必要があります。
不正利用されないように早めの手続きを
スマホが盗まれた場合、すぐに紛失モードを設定し、電話会社に連絡して回線を停止させることが最優先です。また、盗難補償や旅行保険を活用するため、事前に加入内容を確認しておきましょう。
パスポートの紛失・盗難どうする？
外旅行中にパスポートを盗まれてしまうと、大きなトラブルに発展する可能性があります。パスポートは身分証明書であり、渡航のために必要な重要な書類です。
万が一紛失・盗難に遭ってしまった場合は、すぐに適切な対応を取ることが大切です。特に、帰国に必要な手続きをスムーズに進めるためには、事前に対処法を知っておくと安心です。
日本大使館でのパスポート再発行手続き
日本大使館へ行く前に警察署で盗難証明書を取得
パスポートの再発行手続きを進める前に、まずは現地の警察署に行き、盗難証明書（ポリスレポート）を取得する必要があります。この書類は、日本大使館での手続きや、旅行保険の盗難補償を受ける際にも必要になるため、忘れずに取得しましょう。
盗難証明書の取得方法や必要書類は国によって異なるため、事前に確認しておくと安心です。基本的には警察署に行って書類の発行をしてもらう流れになります。
日本大使館での手続きに必要な書類
盗難証明書を取得したら、次の書類を持って日本大使館へ向かいましょう。
・6か月以内に撮影された顔写真（縦45mm×横35mm）
一部の大使館では館内に証明写真機があることもありますが、事前に準備しておくのが安心です。
・本人確認書類や滞在資格を証明するもの
例えば、運転免許証やマイナンバーカードのコピー、ホテルの宿泊証明書などが役立つ場合があります。
・紛失一般旅券等届出書（大使館で記入）
大使館に到着したら、窓口で書類を記入し、提出します。
これらの書類を提出すると、パスポートの失効手続きが行われ、新しいパスポートの発行手続きを進めることができます。日本語での対応が可能なので、焦らず手続きを進めましょう。
受領期日の確認と一時的な渡航書の発行
新しいパスポートの再発行手続きを行う場合、発行までに10日前後かかることが一般的です。そのため、帰国予定日までに再発行が間に合わない可能性もあります。
もし帰国の日程が迫っている場合は、「渡航書」を発行してもらうことも可能です。渡航書は、一度限りの使用に限られますが、日本に帰国するための証明書として機能します。
滞在期間や帰国予定に合わせて、パスポートの再発行と渡航書の発行のどちらが適しているかを選択しましょう。
カードの紛失・盗難どうする？
クレジットカードが盗難に遭った場合、すぐに適切な対応をすることが重要です。以下の手順で冷静に対処しましょう。
すぐにカード会社へ連絡し、利用を停止する
不正利用を防ぐため、盗難に気づいたらすぐにクレジットカード会社に連絡し、カードを停止しましょう。
ほとんどのクレジットカード会社は 24時間対応のサポートセンター を設置しています。
・海外からの連絡方法
ホテルの電話や公衆電話を利用する
国際電話が難しい場合、日本の家族や友人に代理で連絡してもらう（個人情報を伝える必要があるため信頼できる人に依頼）
現地の警察で盗難届を提出する
カードの再発行には不要ですが、不正利用時の証明として盗難届が役立つ ことがあります。
盗難届を取得しておくことで、不正利用された場合に補償を受けやすくなります。また、帰国後の手続きで必要になる可能性がある ため、しっかりと届けを受け取っておくのが良いでしょう。
クレジットカード会社にサポートを相談する
クレジットカードを盗まれ、現金も手元にない場合は、カード会社に相談して対応を確認しましょう。
・海外対応のクレジットカード会社なら、以下のサポートが受けられる可能性があります
・対応の例
緊急用のクレジットカードの発行
キャッシングサービスの利用
海外サポートデスクでの対応
事前に自分のクレジットカード会社がどのようなサポートを提供しているか確認しておくと、万が一の際にスムーズに対応できます。
スリに遭わないように気を付けよう
海外旅行を楽しむためには、安全対策が欠かせません。特にスリが多発する国やエリアでは、事前にしっかりと対策をすることで、盗難のリスクを大幅に減らせます。ここでは、簡単に実践できるスリ対策5つ をご紹介します！
鞄は常に体の前で持つ
混雑した場所や公共交通機関では、リュックやショルダーバッグを体の前で持つのが基本です。また、必ずチャックが付いているタイプのカバンを使うようにしましょう。
✅ 対策ポイント
リュックは前に抱える
ショルダーバッグは斜め掛けし、前方で持つ
ファスナー付きのバッグを選び、開けられにくくする
バッグの底を切られるケースもあるため、手でしっかり持つ
スリは、鞄のファスナーを開けるだけでなく、バッグの底をカッターで切って中身を盗むこともあります。大事なものは、なるべく目の届く位置に持つようにしましょう。
ポケットに貴重品を入れない
日本人はズボンの後ろのポケットに財布やスマホを入れている人も多いですが、海外ではほとんど見かける事は無いでしょう。特に後ろのポケットに貴重品を入れるのは辞めましょう。
✅ スリの手口と対策
ポケットに入れた瞬間に盗まれることもある
後ろポケットは特に危険！
スマホも狙われやすい
スリは想像以上に巧妙で、ポケットに入れていたものが気づかないうちに盗まれることもあります。特に人混みでは、貴重品は必ずバッグの中にしまうようにしましょう。
貴重品は分散して持つ
どれだけ気を付けていてもスリなどの被害に遭う可能性は0ではありません。なのですべての現金やカードを一箇所にまとめるのは危険。緊急時のお金などは分散して管理するのが安心です。
✅ 分散の仕方
普段使う財布には必要最低限の現金・カードのみ入れる
別の場所に予備の現金やカードを保管
ホテルのセーフティボックスに一部の貴重品を預けるのも有効
万が一、財布が盗まれた場合でも、別の場所に現金やカードを分けておけば、すべてを失うリスクを減らせます！
ダミーの財布を持つ
スリ対策として、偽物の財布（ダミー財布）を用意するのもおすすめ！市場などのひとごみの多い市場や公共交通機関ではダミーの財布から小銭を出して使うのも良いでしょう。
✅ ダミー財布の活用法
100円ショップなどで安い財布を用意し、少額の現金を入れておく
スリがダミーの財布を盗んで、本物の財布を守れる可能性がある
万が一強盗に遭ったときも、ダミーの財布を差し出して難を逃れることができる
スリは一瞬で盗むため、財布の中身を確認せずに持ち去ることがほとんどです。本物の財布を守るための「囮」として活用しましょう！
歩きスマホはしない
スマホの盗難は、スリだけでなくひったくり被害にもつながります！
✅ ひったくりの手口と対策
歩きスマホをしていると、後ろからバイクや自転車で狙われやすい
すれ違いざまにスマホを奪われるケースも多発
スマホは必要なときに立ち止まって、安全な場所で操作する
ストラップや落下防止ケースを活用するのもおすすめ
スマホは財布以上に高価なアイテムで、スリやひったくりの標的になりやすいです。「歩きながら使わない」「必要なときは周囲を確認してから使う」 を徹底しましょう！
海外旅行を思いきり楽しむためには、貴重品の管理がとても大切です。ちょっとした油断がスリや盗難の被害につながることもあるため、事前の対策をしっかり行いましょう。
バッグの持ち方や貴重品の分散、歩きスマホの防止など、簡単に実践できる対策を意識するだけで、安全性がぐっと高まります。
せっかくの旅行を台無しにしないためにも、しっかりと準備をして、安心・快適な旅を楽しんでくださいね！
