イギリスのグレートブリテン島とアイルランド島の間に位置する小さな島「マン島」。その地理的な位置から、イギリスの一部だと思われることが多いですが、実はマン島はイギリス連邦に属していません。
それでいて独立国家でもないという、他にはない独特な立ち位置を持つ場所です。そんなマン島は治安が非常に良いことで知られており、旅行者にとっても安心して訪れることができる場所です。
今回は、この魅力的な島「マン島」の治安や魅力・アクセスについて詳しく見ていきましょう。
マン島とはどんな場所?
マン島は、イギリス連邦のグレートブリテン島とアイルランド島の間に広がるアイリッシュ海に浮かぶ島で、面積は日本の淡路島とほぼ同じくらい。島には約8万人が暮らしており、のどかな田舎の雰囲気が漂っています。
気候はブリテン島の北側、特にスコットランドと似ており、変わりやすい天候が特徴です。「1日のうちに四季を感じられる」と言われるほど頻繁に天気が変わるため、旅行には雨具の準備が欠かせません。
一方で、治安は非常に良好で、旅行者が危険を感じることはほとんどありません。また、マン島で最も有名なのは島全体を巻き込んで行われるバイクレース「TTレース」。観光業が大切な産業となっており、治安の維持がしっかりと行われています。
マン島の歴史と現在の政治的地位
マン島には旧石器時代から人が住んでおり、古くはケルト人が定住。その後、ノルウェー、スコットランド、イングランドの支配を受ける歴史を持ちますが、大きな混乱や治安の悪化が長期間続いたことはほとんどありませんでした。
現在のマン島は「イギリス王室の属領」という特別な位置付けで、独自の自治権を持っています。
ただし、外交と軍事についてはイギリスに委ねており、独立国家ではありません。このような政治体制が、島の平穏と治安の良さを支える一因とも言えるでしょう。
マン島の治安の良さの秘密
マン島にはかつて「マンクス連隊」と呼ばれる独自の軍隊が存在しましたが、第二次世界大戦後に解散。現在では「マン島保安隊」という治安維持部隊が国内の安全を守っています。
対外的な軍事や外交はイギリスに委託しているため、島自体が直接的な紛争やテロの対象になることはほとんどありません。また、地理的にブリテン島とアイルランド島に囲まれていることも、治安維持に有利な条件となっています。
独立運動やテロの脅威は?
マン島では独立運動や政治的な混乱の兆しはほとんどありません。イギリス連邦内で独立運動が盛んな北アイルランドやスコットランドとは異なり、マン島はイギリスとの関係を良好に保ちながら自治を行っています。
また、島の規模や地理的条件からテロの標的になる可能性も極めて低いです。そのため、マン島はヨーロッパの他の地域に比べて格段に安全な場所と言えます。
マン島旅行で気をつけること
マン島は観光の街でもあり、特に「TTレース」の時期には多くの観光客が訪れます。この時期には宿泊施設が満室になることが多いため、早めの予約が必須です。また、バイクでの旅行者が多い時期には、交通ルールを守り、運転中の安全に特に注意が必要です。
また、気候が変わりやすい島なので、雨具や防寒具を忘れずに持参しましょう。自然豊かな島でのハイキングや観光を存分に楽しむために、足元に適した靴を選ぶことも大切です。
マン島を旅してみよう!
いかがでしたか?マン島は、イギリスの中でも特にユニークな歴史と文化を持つ場所でありながら、治安の良さと穏やかな雰囲気が魅力です。政治的に興味深い一面を持つ一方で、自然豊かでのどかな観光地としても楽しめます。イングランドやスコットランド、アイルランドと合わせて少し足を伸ばしてみると、新しい発見があるかもしれません。次の旅行先として、ぜひマン島を選んでみてはいかがでしょうか?
イギリスからマン島への入国ガイド
イギリスからマン島への入国に関して、以下のポイントを押さえておくとスムーズです。マン島はその独特の地位や文化で知られ、イギリス旅行の際に合わせて旅行するのもオススメです!
マン島へのアクセス手段
マン島は、イギリス本土やアイルランドからのアクセスが比較的容易です。以下の方法を選ぶことができます。
航空機
- 主要空港: マン島の玄関口は、マン島国際空港(Ronaldsway Airport)です。島の南部に位置しており、主要都市からのアクセスが便利です。
- 直行便: イギリス本土の主要都市(ロンドン、マンチェスター、リバプール、バーミンガムなど)やアイルランド(ダブリン、ベルファスト)から直行便が運航されています。
- 航空会社: Loganair、easyJet、British Airwaysなどが主要な航空会社で、リーズナブルな運賃から選ぶことが可能です。
フェリー
- フェリーターミナル: マン島の主要港であるダグラス港に到着します。島の首都ダグラスに位置しており、アクセスが便利です。
- 運航会社: Steam Packet Companyが主要なフェリーサービスを提供しており、信頼性の高い運航を行っています。
- 出発地: イングランド北西部のリバプールやヘイシャム、アイルランドのベルファストやダブリンから定期便が出ています。
- 所要時間: 航路によりますが、おおよそ2–4時間程度です。高速船や通常のフェリーが選べます。
入国手続き
パスポート・ビザ
日本人がイギリスからマン島へ行く場合にはイギリスの入国要件に準じます。ビザが必要な国籍の方は、イギリスのビザを所持していればマン島にも入国可能です。到着時には通常の入国審査が行われることがあります。
税関検査
- マン島はイギリス本土と異なる税制が適用されています。そのため、特定の商品(アルコール、タバコ、大量の現金など)の持ち込みには注意が必要です。
- イギリス本土との間での個人用荷物については特段の制限はありませんが、免税品の取り扱いなどに関して事前に確認しておくと安心です。
入国時の注意事項
イギリスからマン島へ旅行する際には以下のポイントに注意しましょう。
旅行保険
マン島へ旅行する場合には、旅行者は万が一の事態に備えて旅行保険に加入しておくのが安心です。万が一の際に活躍してくれます。
通貨
マン島ポンド: マン島では独自の通貨であるマン島ポンド(GBPと等価)が流通しています。イギリスのポンド紙幣も使用可能ですが、逆にマン島ポンドはイギリス本土では使用できない場合があります。帰国前に使い切るか、換金しておくと良いでしょう。
電圧とプラグ
イギリスと同じく、電圧は230V、周波数は50Hzです。プラグはイギリス式(タイプG)ですので、必要に応じて変換プラグを用意してください。
おすすめの準備
宿泊予約
特に人気の高いイベント、例えば**マン島TTレース(バイクレース)の期間中(5月下旬–6月初旬)は、宿泊施設が非常に混雑します。早めの予約を強く推奨します。
気候対策
マン島は一日のうちに天候が急変することが珍しくありません。レインジャケットや折り畳み傘、防風対策の衣服を持参すると便利です。
観光計画
マン島は豊かな自然と文化遺産が魅力です。特に観光名所であるキャッスルタウン(Castle Rushen)や、世界的に有名なバイクレースのコースを巡るツアーは人気があります。
イギリスに行ったらマン島にも行こう
イギリスからマン島への入国は比較的簡便ですが、独自の地位を持つ島であるため、税関や通貨の取り扱いなどに注意が必要です。
フェリーや航空機を利用してのアクセスは多くの選択肢があり、観光の利便性も高いです。美しい景観やユニークな文化を楽しむために、事前の準備をしっかりと行い、快適な旅をお楽しみください!