
iPhone13以降は街中での液晶交換不可?
新端末が出ると、すぐに分解し修理の方法を公開してくれる修理業者のiFixitがiPhone13を分解と解析を行った結果が公開されましたが、「液晶を交換するとFace IDが使えなくなる」という事です。
iPhone13の液晶を非正規パーツと交換した場合に「不正なパーツである点」と「FaceIDが使用不可」というメッセージが表示されるとの事です。
今回の問題点は画面からセンサーを移植してもFace IDが使えないということで、画面が割れたら正規の修理を選択せざるを得ない状況です。
また、分解工房もiPhone13の分解動画を出していたので気になる人はチェックしてみてください。
iPhone13シリーズの液晶交換価格は?
日本のiPhone13シリーズの画面修理の価格は以下の通りです。
iPhone13 | 画面の修理 (保証対象外) |
iPhone13Pro Max | 42,680円 |
iPhone13Pro | 36,680円 |
iPhone13 | 36,680円 |
iPhone13mini | 30,080円 |
液晶の破損は保障の対象外となるので、買ってすぐ落とした人は悲しい事態になるので、9Hの保護フィルムを貼るなどして液晶破損にならないように注意しましょう。
修理する権利の容認に消極的なApple
Appleは以前からユーザーが自由に修理を行う場所を選んだり、自分で修理したりする「修理をする権利」に関して特にアメリカやドイツなどで指摘されている状況ですが、今回も引き続き自由に修理するのがより難しい状況となりました。
Appleとしては、修理の品質や、Apple製品のセキュリティー面を考えるとリペア出来る場所をあまり増やしたくない思惑もあるのでしょう。以前ブログで紹介した独立系修理プロバイダープログラムに関しもあまり進んでいない印象です。
Apple正規プロバイダー | 対応店舗数 |
カメラのキタムラ | 60 |
ビックカメラグループ | 26 |
クイックガレージ | 12 |
AND market | 1 |
日本でいくつかの店舗でApple正規パーツを使った修理を提供している店舗はありますが、基本的に正規修理とほぼ変わらない価格での修理価格となっています。
今後、街中で気軽に低価格で修理できるというのは難しくなっていくのかもしれないですね。
液晶を交換すると発生する症状
冒頭でも紹介しましたが、iPhone13の液晶交換を行った際に発生するとされる症状は以下の通りです。
・ 不正なパーツである表示が出る。
普段使うスマホにエラー表示が出続けるのはかなりストレスです。せっかく買ったiPhoneがエラー表示が出続けるのはかなりつらいと思うので、この時点で正規修理を選びたくなりますね。
・Face IDが使えなくなる。
iPhone13シリーズは顔認証かパスコードでのロック解除ですが、そのうち顔認証が使えなくなるのはかなり不便になります。せっかく高い端末を買っているのであれば顔認証機能をつぶしたくないです。
以前から指紋認証のパーツが破損して違うパーツを付けるとがシリアルロックによりホームボタンとしての機能は使えるものの指紋認証が使えなくなるという事象がありましたが、今回はそれがさらに厳しくなった印象です。
Face IDの修理は正規店修理店のみ
Face IDの修理は、Appleストアなどの正規店でのみ行うことができます。これは、Face IDのセンサーが端末本体と紐づけられているためです。非正規店でも部品交換は可能ですが、互換パーツが使用されるため、交換後に「Face IDは使用できません」というエラーが表示されることになります。
Face IDが故障している場合、インカメラも使えなくなる可能性が高いです。そのため、カメラを引き続き使用するためには修理が推奨されます。
AppleがiPhoneの純正パーツの提供を開始?
Appleが来年早い段階でiPhoneの一部機種の修理用の純正パーツの提供を「個人向け」に提供を開始すると発表しました。まずはアメリカで提供を開始し、その後他の国にも広げていく方針との事です。
提供されるパーツはiPhone12/13以降のパーツを提供するとされており、iPhone12や13を購入した人は自分でパーツを購入して修理が出来るようになる。
Appleの純正パーツが手に入るようになったとの事ですが、価格に関しても独立系修理プロバイダプログラムに加入している業者に提供する金額と同等の金額で提供されるとの事でかなりお得に購入できるようになるのは間違いないでしょう。
リペアパーツとリペアマニュアルがセットで提供されているとの事で、自分で修理できる人にとっては嬉しいニュースとなりました。ただ、リペア業者にとっては意外に影響が大きそうな気がします。
アメリカで主張されてきた「修理する権利」
アメリカではApple製品の修理パーツの提供をめぐって修理する権利を求める流れが強くなってきていましたが、「修理する権利」とは何なのでしょうか?
修理する権利とは?
修理する権利とは、普段使っているすべての機器を利用者がメーカーを通さずに修理を行う権利を指します。
例えば車を買って、10万キロ走って不具合が出れば日本では修理できないなどの理由で廃車するしかないが、国が変わってタイであれば普通に10万キロ以上走っても整備して乗れる状況です。
ディーラーや整備工場によって高額な修理費用が提示され、修理を諦めたり、メーカーからパーツが無いから修理不可と言われれば修理を諦めたりと購入後のサポートはメーカーに全て握られているのが普通で特に違和感を感じる事はないと思います。
この体制に意義を唱えたのが修理をする権利です。
今回、Appleは純正パーツを適正価格で提供することでApple製品を購入したユーザーに対して修理する権利を認めた形となります。
iPhoneの修理は個人でやっても問題ない?
私は趣味でiPhoneの修理を何度かしているので分かりますが、「バッテリー交換」は発火する危険もあるのでかなり危険で、知識がない人がやるにはなかなかハードルが高い作業だとは思います。
また、端子は結構切れやすく、無理に外して切れてしまってパーツの買いなおしという可能性もあり、無理に作業をして基盤側の端子を壊すとどうしようも無くなるなどのトラブルは増えそうな気がします。
ただ、パーツの販売価格次第ではかなりお得に修理出来るようになるので個人的には大歓迎です。
さいごに
バンコクにはサードパーティーのパーツを使ったリペアショップがたくさんありますが、そういったお店でも正規パーツかサードパーティーかを選べるようになったら面白いですね。
パーツが簡単に手に入るようになったら自称iPhone修理のプロがパーツを買ってお小遣い稼ぎをしだしそうな気もするので気を付けましょう。