5Gって何なのか?5G誕生までの歴史を振り返る
まずは5Gとは何なのかという基本情報をご紹介いたします。
5Gの「G」はGenerationで世代という意味です。なので5Gとは第5世代の通信システムという事になります。日本では2020年に5G通信の商用利用が開始されています。1G~5Gまでの簡単な流れをご紹介します。
■1G:第1世代通信サービス
1Gサービスは1979年にサービス開始したのですが、現在のようにデータ通信を行う事は出来ず通話のみ利用可能でした。肩から掛けて使うショルダーフォンや車に設置する自動車電話などに使われていました。一番初めは自動車電車のオプションでショルダーフォンが提供されており、契約時には保証金20万円、月額基本使用料2万円程度だったとの事です。
通話のみの携帯電話に月額2万円は今では考えられないですね。
■2G: 第2世代通信サービス
2Gサービスは1993年にサービス開始したのですが、ここからデジタル通信になります。モバイル端末でネット閲覧が可能になったのもこの頃からです。1993年当初は携帯電話端末はレンタルし保証金と月額料金を払うのが基本的な流れでしたが、1994年から個人で端末を購入できるようになりました。
それと同時期にNTT以外のキャリアも誕生し月額料金も下がっていきます。
■3G:第3世代通信サービス
3Gサービスは2001年にサービス開始したのですが、ここから一気に通信が高速化し、動画や音声のサービスやコンテンツなどが充実していきました。写真付きメールの送信機能は2002年、動画送信サービスの開始は2003年など機能がどんどん充実していきました。
また、次の第4世代までの間に3.5Gや3.9G、LTEなどを経て月の4Gに移行していきます。
■4G:第4世代通信サービス
4Gサービスは2015年頃にサービス開始したのですが、この頃になるとスマホがメインになり、携帯電話は音声通話をするための物という考えをする人は減少し、スマホ1台でアプリを使えば何でもできるというイメージになりました。スマホ1台で仕事が出来るようになったのも4Gの普及が非常に大きな役割を果たしたと言えるでしょう。
■5G:第5世代通信サービス
Gサービスは2015年頃にサービス開始したのですが、 4Gと比較して「高速で大容量」「低遅延」「多数同時接続」という特徴を持っています。4Gと比較して個人レベルで便利になったのは速度のみという印象で、どちらかというとよりよい社会にするために様々な産業に活用するための通信サービスという印象です。
5Gのミリ波・Sub6って何?
5G通信の話の中で「ミリ波」と「Sub6」という名称を聞くことがありますが、これは電波帯で「ミリ波」は高周波帯、「Sub6」は低周波帯です。もう少し詳細を説明すると以下の通りです。
ミリ波とは?
ミリ波とは、300GHz帯から300GHz帯の 高周波帯の電波のことを指しますがスマホの場合には26GHz以上の周波数帯をミリ波と呼んでいます。ミリ波はレーダーや見通しのいい場所での無線通信に利用されていました直進性が強く遮蔽物に弱いので広範囲のカバーにはあまり向きません。今まで携帯電話では使われていない帯域のため帯域を確保しやすいというメリットがあります。
Sub6とは?
Sub6とは6GHz未満の低周波数帯の電波のことを指しますが、4Gの3.5GHz未満の周波数帯上の延長線上の周波数帯のため技術的にも簡単にスタートできるため世界的にもSub6が5Gの主流になっています。また、ミリ波と比べると広範囲をカバーすることが出来ます。
つぎにそれぞれのメリットを簡単にご紹介いたします。
メリット | デメリット | |
Sub6 | ・通信可能範囲が広い | ・通信速度がミリ波より遅い |
・世界でも普及している | ・同時接続料が少ない | |
・障害物の影響を受けにくい | ・直進性が弱い | |
ミリ波 | ・通信速度がSub6より速い | ・通信可能範囲が狭い |
・同時接続量が多い | ・あまり普及していない | |
・直進性が強い | ・障害物の影響を受けやすい |
5Gは何がすごい?
個人利用の範囲で5Gと4Gの違いを一番体感できるのは通信速度の違いでしょう。
4Gでの最大通信速度が100Mbpsなのに対し、5Gの最大通信速度は20Gbpsと速度に大きな違いがあります。ただこの20倍は理論上の数値なので実際に計測すると若干変わってきます。
タイの4Gの実際のスピードは20~40Mbps程度が多く、5Gだと300~600Mbps程度が多いです。
なので体感だと理論値以上の速度の改善を体感できるでしょう。
例えば2時間程度の動画のダウンロードが数十秒で完了するという速さで、タイは固定回線が安定していない場合が多いので固定回線より5Gの方が安定して快適に使えるという事も多いです。
5Gの特徴を簡単にご紹介します。
超高速化
先述した通り4Gと比べると20倍の速度を出すことが出来るので、大きなデータをダウンロードする時間が大幅に短縮されます。また、アップロード速度も比較的に上がるのでスマホでの動画配信などもかなり簡単に行えるようになります。
超低遅延
これは個人レベルですぐに感じるとこの出来るものはあまりないですが、この技術を活用することで「遠隔医療」や「離れた場所での共同作業」「精密なロボット操作」などが’可能になります。この技術を上手く活用することで場所を選ばない生き方や地域格差の減少が実現できそうです。
同時接続台数増加
同時接続台数増加も個人利用の範囲で何かメリットを感じるという事は無いでしょう。
ただ、今後家の中や街中の色々な物がネット接続されていく事が予想されており、IoTが進んでくるとこの5Gの特徴が活きてくるでしょう。
タイの5G通信
タイの5G通信は大手3キャリアの中では「AIS」と「True」がカバレッジを拡大しバンコクや地方の都市部では利用できるようになっています。周波数帯でもAISとTrueは「700MHz」「2600MHz」「26GHz」の3つの周波数帯を確保しております。
Dtacは若干出遅れている印象で、これからどんどん整備していくのでしょう。
各キャリアの5Gプランをチェック
タイでも各社5Gの料金プランを出しており、Dtacを覗き大体横並びという印象です。
無料通話がAISよりTrueの方が多くなっており、通話をよくする人はTrueが良いかもしれません。通話をあまりつかないという人はTrueかAISのどちらかを選ぶと良いでしょう。
キャリア | 月額料金(THB) | 高速データ | 無料通話 |
AIS | 1,999 | Unlimited | 700 |
1,699 | 500 | ||
1,399 | 280 | ||
1,199 | 150 | ||
899 | 80GB | 70 | |
699 | 50GB | 50 | |
TRUE | 1,999 | Unlimited | 800 |
1,699 | 600 | ||
1,399 | 450 | ||
1,199 | 350 | ||
899 | 80GB | 300 | |
699 | 50GB | 300 | |
599 | 20GB | 300 |
日本の大手キャリア3社のプランは20GBで2,728円~2,980円となっており、バーツに直すと817~893バーツとなるのでタイの方が5Gプランは安いです。タイで同等程度の金額を出すと80GBプランを契約可能です。
タイ国キャリア5Gカバレッジ
タイの大手3社の5Gの使える範囲、カバレッジを見てみました。
以下の図内の紫色が5G、濃い赤色が4Gとなります。
この画像を見ると、Trueが圧倒的に5Gを使える範囲が広いという結果のようです。AISも頑張っていますがこれを見る限り少し遅れている印象です。そしてDtacは使える場所を見つける方が難しいでしょう。
タイの5Gスマホ事情
2020年の5Gプラン誕生したばかりの頃は選択肢が少なかった5G対応端末ですが、現在は価格帯も広く色々な5G端末が販売されています。
日本と比べるとタイの方が幅広い端末が販売されているので選択肢が多い、ただネット販売には「5G表記のある5G日対応端末」や「人気機種を装った偽物」なども売られているのでネットで購入する場合にも公式ショップや大手家電量販店で購入する事をお勧めします。
どういったポイントで選んでいけばいいのでしょうか?
ブランドで選ぶ
自分の好きなメーカーから選ぶと良いでしょう。タイでは日本メーカーのスマホは「SONY」が公式オンラインショップで若干数販売されているのみで基本的には日本以外のメーカーから選ぶことになるでしょう。どこの国のメーカーなのかなどもチェックして購入するようにすると良いでしょう。
現在は中華スマホが世界的にシェアを拡大しています。
≫有名なスマホメーカーの国をまとめてみた。
コスパで選ぶ
特にスマホにそこまでこだわりが無いという場合には、コスパで選ぶと良いでしょう。
Xiaomi・Realmeなどコスパの良い5G対応スマホを多く販売しているメーカーもありますし、Samsungなどは低価格モデルも出しているのでそういった機種から選ぶと良いでしょう。
安い物だと8,000THBくらいから通常利用には十分な5Gスマホを購入できます。
≫通常利用は2年おきの買い替えがおススメ?
個人的には10,000バーツ程度の5Gスマホであれば「カメラ性能」「処理性能」なども必要十分なスペックな物が多いので2年に1回10,000バーツ程度のスマホを買い替えるのが個人的にはおススメです。
契約期間コミットでお得にスマホ購入
タイではキャリアが一定期間の契約期間とプランを縛ることでスマホをお得な金額で提供している事が多いです。公式WEBサイトでチェックできるので新規契約、キャリア変更時にはチェックしてみると良いでしょう。
TrueのWEBサイト上のプロモーションをチェックしてみました。
iPhone12mini 64GBが16,400バーツで購入可能なプロモーションですが、月額1,699バーツのプランを契約することで低下よりかなりお得の購入する事が出来ます。
さいごに
今回は5Gの基本情報をまとめてみました。
情報の更新等ありましたら、随時記事も更新していきます。