タイ生活で気になる大気汚染問題
タイに住んでいると、タイの空気が悪いと感じる事も多いでしょう。実際にPM2.5の大気汚染が話題になり、コロナ用にマスクを買うと思うのですが、どうせ買うのであればPM2.5対策用のマスクを購入するようにしましょう。
コロナ禍でみんなマスクを着けて外出するようになったので大気汚染も防げて外出時にマスクをつけていても違和感が無くなったは非常に良いですね。
バンコクだけでなく、シラチャやチェンマイや工業団地の多い地域などでもやはり大気汚染は問題となっています。ただ、大気汚染は普通に生活している中で目に見える形でどのくらい危険なのか分からないと思います。
タイの大気汚染の現状
・都市部の汚染
バンコクを含む大都市圏では、自動車の排気ガス、工場排煙、建設作業からの粉塵が主な原因です。チェンマイのような北部地域では、乾季に野焼きが行われることでPM2.5濃度が急上昇します。
・PM2.5の影響
特に微小粒子状物質PM2.5は深刻で、粒径が2.5マイクロメートル以下と非常に小さく、呼吸器や循環器に深刻な影響を及ぼす可能性があります。
大気汚染が健康に及ぼす影響
タイに住むと特に気になるのが大気汚染の問題です。特に乾季にはPM2.5濃度が上昇し、都市部や工業地域で深刻な影響を及ぼしています。以下に大気汚染の現状や健康への影響、対策について詳しく説明します。
1. PM2.5(粒子状物質)
PM2.5は粒径が2.5マイクロメートル以下の極めて小さな粒子状物質であり、主に工場の煙や自動車の排気ガス、森林火災などから発生します。この微小粒子は通常のマスクでは防ぎきれず、吸い込むと肺の奥深くまで侵入しやすい特性があります。
健康への影響
・短期的影響: 喘息やアレルギー症状の悪化、喉の痛み、咳、息切れなどの呼吸器系への負担。
・長期的影響: 慢性閉塞性肺疾患(COPD)、肺炎、肺がんのリスク増加、さらには心血管疾患(高血圧や心筋梗塞など)への影響も懸念されています。
・感受性が高い人々: 子ども、高齢者、妊婦、呼吸器疾患や心臓病を持つ人は特に注意が必要です。
2. 光化学オキシダント(Ox)
光化学オキシダントは、自動車や工場から排出される窒素酸化物(NOx)や揮発性有機化合物(VOC)が、太陽光と化学反応を起こすことで生成されます。この反応により、空が白く霞む「光化学スモッグ」と呼ばれる現象が発生します。
健康への影響
・短期的影響: 目の痛み、喉の痛み、咳などの症状が現れることがあります。感受性が高い場合、頭痛やめまい、吐き気などの全身症状が引き起こされることもあります。
・長期的影響: 長時間の曝露により、肺機能の低下や慢性的な呼吸器疾患のリスクが増加。特に都市部に住む人々や屋外で活動する人に影響が大きいとされています。
3. 硫黄酸化物(SOx)
SOx(硫黄酸化物)は、石油や石炭などの化石燃料の燃焼過程で発生します。火力発電所や工場からの排出が主な発生源です。大気中のSOxは酸性雨の原因にもなり、環境にも大きな影響を与えます。
健康への影響
・長期的影響: 慢性的な曝露により気管支炎やぜんそくが悪化し、呼吸機能が低下する恐れがあります。また、特に子どもや高齢者では、持続的な呼吸器疾患を引き起こすリスクが高まります。
・短期的影響: 高濃度のSOxに曝露されると、目や喉の刺激、咳や息切れといった急性症状を引き起こします。
大気汚染対策
マスクの使用
外出時はPM2.5対応マスク(N95マスクなど)を着用することで、粒子状物質の吸入を防ぐことができます。
空気清浄機の導入
室内の空気をきれいに保つため、空気清浄機を活用するのがおすすめです。
アプリでの状況確認
AirVisualやIQAirといったアプリで、リアルタイムで大気汚染指数を確認できます。外出時に役立つツールです。
生活環境の見直し
可能であれば、乾季に大気汚染が深刻なエリア(チェンマイや工業地帯)を避けることを検討してください。
タイ政府の取り組み
・公共交通機関の整備: 排気ガス削減を目指して電車や電気バスの導入を進めています。
・野焼きの規制強化: 農業地域での野焼きを減らすため、政府が代替手段を提案しています。
タイで生活する際、大気汚染対策を心掛けることで、健康を守りつつ快適に過ごすことができます。適切なマスクや空気清浄機を活用しながら、アプリで最新情報をチェックする習慣をつけましょう。
大気汚染をチェックできるアプリ 「Air Visual」
大気汚染を数値化してチェックすることが出来るアプリが「Air Visual」です。
無料アプリで登録も不要なので一度使ってみてください。
このAir Visualですが、特にタイの空気専用という訳でなく、日本を含む世界の情報を確認する事が出来るので、旅行が決まったら行先の空気の情報をチェックする事も可能です。
Air Visualを実際に使ってみた。
アプリをインストールして、位置情報へのアクセスを許可すると自動で自分の位置情報に基づいた空気の情報を表示してくれます。バンコクの夜の大気汚染の状況をチェックしてみます。
数値が表示されます。AQIという数値が表示されていますが、どのくらいの数値が基準になるのか調べてみました。
指数 | カテゴリ(健康影響) |
0 – 50 | Good(良い) |
51 – 100 | Moderate(並) |
101 – 150 | Unhealthy for Sensitive Groups(敏感なグループにとっては健康に良くない) |
151 – 200 | Unhealthy(健康に良くない) |
201 – 300 | Very Unhealthy(極めて健康に良くない) |
301 – 500 | Hazardous(危険) |
上記の数値を基準としてみると大気汚染の状況は並という事になります。
他の地域の大気汚染の状況もチェックできる
地図という機能で、検索した場所の空気の状況を調べる事も可能です。
これで旅行や出張に行く場合に目的地の空気の状態を調べる事が可能です。
広域の地図で見て大気汚染のひどそうな場所を探してみました。
まずアジアを広めに見てみます。
インド周辺が色が濃いので寄ってみます。
色が濃い場所があるのでそこにズーム!
478という驚異的な数字の場所を発見しました。クリックすると地名が見れます。
インドのBathindaという地名のようです。
この機能で旅先の大気の状態をチェックすることが出来るので旅行前に使う事が出来ます。
リアルタイムの世界の空気が悪いランキングも見れる!
調べた時はインドのデリーが大気汚染ランキング1位になっており、2位がキルギスなどタイは入っていませんでした。
なんとなく、空気が気になった時に気軽に調べられるアプリAir Visualを一度使ってみると大気汚染の状況を見ながら行動を決める基準の一つにできるので良いですね。
さいごに
雨が降ると空気中を俟っている大気汚染物質が少なくなるので空気が綺麗になるので、タイの雨季も悪くないと思っていますが、これからは雨の少ない乾季になるので大気汚染の数字に気を付けていこうと思います。
そんなに使う頻度は高くないですが、入れておいても損はなしアプリだと思います。