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ながら充電による発熱がバッテリーの劣化の原因、経済損失も?

ながら充電の影響の研究結果を発表

このブログでもバッテリー寿命とスマホの発熱の記事を書きましたが、スマホの発熱とながら充電の関連性や「ながら充電」の関連性を調査した結果が出ていたのでご紹介します。

「ながら充電」とスマホの発熱、バッテリー劣化に関する研究結果が発表され、私たちのスマホの使い方に対して警鐘を鳴らしています。

研究の重要なポイント

この研究は、株式会社携帯市場と国立大学法人電気通信大学 i-パワードエネルギー・システム研究センターの横川研究室による「スマホバッテリー劣化研究プロジェクト」の一環として行われました。

上記の研究の重要なポイントは以下の通りです。

ながら充電と発熱の関係

スマホを充電しながらゲームをしたり、動画を視聴したりする「ながら充電」をする際に、スマホが異常に熱くなることがあります。

この発熱がバッテリーに与える影響について調査が行われました。特に、充電と同時にゲームをすると、スマホの温度が急激に上昇し、通常の充電のみの場合と比べて約9度の温度差が生じることが確認されています。

この温度差は、バッテリー劣化を加速させる原因となる可能性が高いとされています。

バッテリー劣化と経済損失

バッテリーが高温環境下で劣化すると、その寿命が大幅に短縮されることが知られています。

このようなバッテリー劣化により、私たちが使用するスマホのバッテリー交換や修理が必要となる場合が増え、結果として経済的な損失を招きます。

研究では、このバッテリー劣化による経済損失額が約4,220億円相当になるとの推計が発表されています。

バッテリーの内蔵化と交換の難しさ

昔は簡単に交換できたバッテリーも、現在では多くのスマホがバッテリーを本体に内蔵しているため、交換が難しくなっています。バッテリーが劣化すると、交換に修理が必要となり、これがユーザーにとって大きな負担となります。

少しでもバッテリー寿命を長持ちさせるためには、「ゲームをしながら充電」や「動画を見ながら充電」といったながら充電の習慣を避けることが重要です。

「ながら充電」や過度の発熱がスマホのバッテリー寿命に与える影響は深刻であり、この研究結果は私たちに新たな使用方法を見直すきっかけを与えてくれます。スマホを長持ちさせるためには、充電時にはできるだけ負荷をかけず、安定した温度環境で使用することが求められます。

ながら充電でスマホが高温に

充電しながらゲームをしたり動画を見たりする人も多いと思います。そんな時にスマホが熱くなっていると感じている人も多いのではないでしょうか?今回、ながら充電をしながらゲームをした場合と、充電のみをした場合のスマホの温度差の調査を行ったとの事です。

ながら充電でゲームすると発熱することが分かるヒートマップ

上記のヒートマップを見ても分かるように、ある程度の時間経過した場合のスマホの温度差は約9度あることが分かります。バッテリーは高温で劣化が進むとされており、ながら充電が実際にスマホのバッテリーに悪影響を与える可能性が高いと言えるでしょう。

以前はバッテリーだけ簡単に交換する事が出来ましたが、最近のスマホはバッテリーが本体に内蔵されているため、バッテリーの交換には修理が必要です。少しでのバッテリー寿命をするためには「ゲームしながら充電」、「動画見ながら充電」といった「ながら充電」には気を付けましょう。

経済損失額が推定4,220億円相当ってどういう事?

今回の研究で経済損失額は推定4,220億円相当と発表されていますが、そんなに大きな経済損失があるとはどういうことなのでしょうか?

これは2020年度に携帯市場で取り扱った10万台規模のスマホのバッテリー劣化の比率と昨今の価格の評価下落率(平均10%)をMM総研(株)が2017年に発表した自宅に退蔵されたとされる携帯端末の市場価値総額1兆2,936億円に掛け合わせた結果との事です。

機種変更が減る事への経済損失はないのでしょうか?

確かに4,220億円というと大きな金額ですが、最近のスマホはバッテリーの故障以外はそんなに不具合が出る事も無いので、バッテリーの劣化がスマホの買い替えを促進しているような気もするのですが、その点はどうなのでしょうか?

ながら充電のアンケート結果も発表

今回の研究ではiPhoneユーザー1,800人を対象に年齢とながら充電の関係をアンケート調査しています。

上記のアンケートから若年層は殆どの人がスマホを使う時は充電をしながらという場合が多いようです。高齢層に関しては約半数の人が充電しながらスマホを使っています。
今は常にインターネットに繋がっている状態が当たり前になっているので、スマホの充電表示が減ると不安という人が増えているのかもしれませんね。

iPhoneのような高価な端末でのバッテリーの劣化は変わらず

廉価端末であってもiPhoneのような高価な端末であっても、基本的にはながら充電によりバッテリーが劣化していきます。私はiPhoneとAndroidの両方を使っていますが、iPhoneの方がながら充電でかなり高温になる印象があります。
ひょっとすると、バッテリー容量なども発熱などに関係しているのかもしれませんね。

さいごに

今回の発表では以前から話しに出ていた、ながら充電が発熱の原因になりバッテリーの劣化を進めているという話と、それにより経済損失が生れているとう研究結果でした。

バッテリーに関しては高い端末も安い端末もそんなに大きな違いはないと思うので、どうせ2~3年で劣化するのでそんなに高価なスマホを購入する必要もないように感じています。

高いスマホはバッテリー劣化しにくいようにして貰えるか、もしくはバッテリーの保証だけ保証期間を延ばすなどして対応して欲しいですね。

■当記事詳細記事
【プレスリリース】電気通信大学との産学連携によるスマホバッテリー劣化研究プロジェクトが発表 バッテリー劣化による経済損失額は推定4,220億円相当