エストニアの治安をご紹介
エストニアはバルト三国の1つに数えられる国で、フィンランドの首都・ヘルシンキからフェリーで約2時間半という近距離に位置しており、両国を合わせて観光する人が非常に多いです。比較的治安が良い国と言われていますが、観光客が集まる場所や観光シーズンには注意が必要な場合もあります。
エストニアは、特に日中や人通りの多い地域での治安が良好で、女性の一人旅にも適していると言われています。その背景には、エストニアがIT大国であるため、公共の場に防犯カメラが多く設置されており、治安の安定に貢献している点もあります。しかし、外務省の海外安全ホームページによると、エストニアはすべてのエリアで危険度の対象外となっており、治安が比較的安定していることが確認されています。ただし、犯罪件数は人口1万人あたりで見ると日本の約4倍であり、窃盗などの軽犯罪には注意が必要です。
在エストニア日本国大使館の発表によると、犯罪件数は10年前と比較して約35%減少しており、2017年以降ほぼ横ばいで推移しているため、全体的には治安の安定が見込まれますが、観光地や公共交通機関では、常に警戒を怠らないことが大切です。
エストニアの夜の治安は?
エストニアの治安は比較的安定していますが、夜の一人歩きに関しては注意が必要です。特に細い路地や人通りが少ない場所での一人歩きは避け、人通りの多い大通りを歩くように心がけましょう。エストニアの首都・タリンの旧市街や、フェリーのターミナル周辺は観光客が多く集まり、スリやひったくりのリスクが高まるエリアです。特に観光シーズン、特に夏場の観光客が最も多く訪れる時期には、盗難が発生する可能性が高まるため、十分な警戒心を持つ必要があります。
エストニアの要注意スポット
エストニアは全体的に治安の安定した国ではありますが、いくつかの場所に注意が必要です。
観光客が集まる場所
エストニアとフィンランドを結ぶフェリーターミナルや船内は、観光客を狙った窃盗犯が潜んでいる可能性が高いです。特にアジア人の観光客はターゲットにされることがあるため、貴重品の管理には十分注意しましょう。荷物を放置せず、目の届く場所に置くように心がけましょう。
タリンの旧市街
エストニアの首都・タリン中心部の旧市街は観光客が多く集まるエリアで、スリやひったくりが発生しやすいスポットです。観光中に夢中になりすぎると、そのスキを狙われる可能性があるため、財布やスマートフォンの管理には細心の注意を払いましょう。観光中も貴重品は体の前に持つ、または小さなセキュリティポーチに入れておくと安心です。
ヴァルガ(ラトビア国境の町)
隣国ラトビアから陸路でエストニアに向かう際に訪れる国境の町・ヴァルガでは、薬物中毒者に絡む事件が報告されています。薬物関連のトラブルに巻き込まれないためにも、このエリアでは注意が必要です。
エストニアで観光客が気を付ける犯罪
エストニアでは観光エリアやフェリーターミナルなど、人通りの多い場所で観光客を狙った犯罪が発生しています。ここでは、特に注意すべき犯罪をいくつか紹介します。
スリ・ひったくり
エストニアではスリが多発しており、特に観光地での財布やスマートフォンのひったくりが目立ちます。特に観光客が多く集まる場所では、バッグやリュックのポケットに入れた貴重品が狙われやすいため、ショルダータイプのスマートフォンケースやセキュリティポーチを使用することが推奨されます。アジア人観光客が少ないため、ターゲットにされやすいと言えます。
置き引き
置き引きもよく発生する犯罪の一つで、うっかり貴重品を置いたまま席を離れると盗まれるリスクが高まります。特にフェリーや公共の交通機関、カフェ、レストランなどで荷物を置きっぱなしにするのは避け、貴重品は常に肌身離さず持ち歩きましょう。
エストニアで気を付ける防犯対策
せっかくの楽しい旅行を安全に楽しむためには、防犯対策が非常に重要です。以下のポイントを参考に、エストニアでの旅行を安心して過ごしましょう。
深夜の一人歩きは避ける
深夜の時間帯は、金品を狙った犯罪が発生する可能性が高まります。観光地であっても、万が一トラブルに巻き込まれた場合に助けを求める人や店舗が少なくなります。ホテルから近い場所を歩くことを心がけ、どうしても深夜に移動が必要な際は、リムジンタクシーの利用や、空港送迎の事前手配をすることがおすすめです。
しっかり閉じるカバンを持つ
スリや置き引き、ひったくりは、開いているバッグやポケットに入れている貴重品を狙われやすいため、チャック付きのカバンを使用することが重要です。特に観光名所での盗難リスクが高まるため、貴重品を体の前に持つなどの工夫をしましょう。
2人組の声かけに注意する
2人組に声をかけられるケースも頻繁に発生しており、1人が注意を引いている間にもう1人が荷物を盗む手口がよくあります。エストニアだけでなく、ヨーロッパ全般で見られる手口ですので、十分に警戒しましょう。
エストニアを安全に旅行するためには、過剰な警戒心を持つ必要はありませんが、常に貴重品を管理し、注意を払いながら行動することが重要です。事前にこうした情報を知っておけば、安心してエストニアでの観光を楽しむことができるでしょう。
エストニアでトラブルに遭った際にどうする?
エストニアで万が一、犯罪の被害に遭った場合は焦らずに落ち着いて手続きを進めて行きましょう。
以下にて犯罪に巻き込まれた際に重要な連絡先などをご紹介いたします。
警察・救急車・消防署
連絡先 | 電話番号 |
---|---|
警察 | 112 |
救急車 | 112 |
消防車 | 112 |
上記の電話番号は緊急時の対応を依頼する際の連絡先となりますので、貴重品の紛失・盗難などでポリスレポートなどが欲しい場合には最寄りの警察署にいきましょう。
在エストニア日本国大使館への相談
万が一、犯罪被害に遭い、さらなるサポートが必要な場合、在エストニア日本国大使館に連絡することができます。日本国総領事館では、犯罪に遭った際の手続きや支援を行っており、また、被害を受けた日本人に対する領事サービスも提供しています。
・帰国のための渡航書の発給:盗難や紛失によりパスポートが手元にない場合、総領事館にて「帰国のための渡航書」を発行してもらうことができます。この渡航書は日本への一時帰国に限り有効です。申請には、現地警察の「盗難証明書」が必要になるので、必ず警察署で届け出を行いましょう。
・現地情報や助言:必要に応じて、被害後の行動について適切なアドバイスを受けることができます。
在エストニア日本国大使館
・住所:Harju tn 6, 10130 Tallinn
・電話番号:+3726310531
トラブル時の旅行保険の活用
旅行保険に加入している場合、被害に遭った際に保険会社に連絡することで、補償やサポートを受けることができます。特に盗難、病気、けがの場合は重要です。保険会社の緊急連絡先番号を事前に控え、英語での説明が難しい場合に備えて、日本語対応が可能かどうかも確認しておきましょう。
▶ 保険請求に必要な書類例
・被害届(警察発行の証明書)
・病院の診断書や領収書(医療補償の場合)
・紛失・盗難物のリストや購入証明書
その他の対応策
地元の友人やツアーガイドに相談
慣れない土地でのトラブルは孤立感を招きがちです。可能であれば地元に住む知人やツアーガイドに状況を相談し、現地でのサポートを受けるのもおすすめです。
クレジットカード会社への連絡
クレジットカードやデビットカードを盗まれた場合は、速やかにカード会社へ連絡して使用停止の手続きを行いましょう。盗難保険が付帯している場合、一定額の補償を受けられる場合もあります。
海外旅行ではスマホが重要!
海外旅行中、思わぬトラブルに遭遇する可能性は誰にでもあります。パスポートや荷物の紛失、体調不良、道に迷ったりと、さまざまなリスクがつきものです。
そんなときに頼りになるのが、手元にあるスマートフォンです。旅行中の安全対策としてスマホを最大限に活用するためのポイントをご紹介します。
緊急時の連絡手段としてスマホを活用
スマホがあれば、緊急連絡先にすぐに電話やメッセージを送ることができます。事前に以下の情報をスマホに保存しておくと安心です。
・現地の緊急番号(例:香港は「852」、タイは「191」など)
・日本大使館や領事館の連絡先
・旅行保険会社の緊急連絡先
さらに、無料の通話アプリ(例:LINEやWhatsApp)を活用すれば、Wi-Fi環境やモバイル環境さえあれば通信費を抑えつつ迅速な対応が可能です。
GPSで迷子知らず
初めての土地では、迷子になるリスクがあります。スマホの地図アプリ(Google MapsやApple Mapsなど)を活用すれば、現在地の確認や目的地への最短ルートを瞬時に検索可能です。
オフラインマップを事前にダウンロードしておけば、通信環境が悪い場所でも安心です。
翻訳アプリで言葉の壁を克服
海外旅行中、言語が通じず困る場面は意外と多いものです。翻訳アプリ(Google翻訳やiTranslateなど)を使えば、簡単な会話や文章をその場で翻訳できます。
カメラ翻訳機能を使えば、メニューや看板の文字もすぐに理解できるため、トラブルを未然に防げます。
情報収集と共有がスムーズ
現地での観光情報や交通手段、緊急ニュースなど、必要な情報はスマホで簡単に検索できます。また、トラブルが発生した際、家族や友人に状況を共有してアドバイスをもらうことも可能です。
特に、現地の公式アプリやサービスを事前にインストールしておくと便利です。
配車アプリで移動もスムーズ
最近は海外旅行の際の安全な移動手段として、タクシーではなく配車アプリを利用する旅行者が増加しています。目的地にピンを立てて正確に立てられたり、価格もアプリで事前に分かるといメリットもありますが、一番はドライバーの身元が確かという点でしょう。
海外旅行の際には目的地で利用されている配車アプリをチェックしましょう。
モバイル決済で安全な支払いを
最近は観光客でも使えるモバイル決済サービスを取り入れる国も増えてきています。
現金を持ち歩くリスクを減らすため、スマホを使ったモバイル決済(Apple Pay、Google Pay、PayPalなど)を活用しましょう。特にスリや盗難が多い地域では、現金を最小限にしてスマホで支払うのが安全です。
・海外旅行が決まったら通信環境の準備を
スマホは単なる便利なガジェットではなく、海外旅行中の安全を守る強力なツールです。出発前には、現地のSIMカードやeSIMを用意して通信環境を整え、必要なアプリをインストールしておきましょう。スマホを上手に活用すれば、トラブルを最小限に抑えつつ、安心して旅行を楽しむことができます!