タイのローソンには108が付いている。
タイ・バンコクの街を歩いていると、まず目に入るのがセブンイレブンの店舗。その数の多さから、コンビニといえばセブンイレブンという印象を持つ方も多いでしょう。
次にファミリーマートが続き、ローソンもたまに見かけることができます。ただし、タイのローソンには日本でおなじみの「LAWSON」ロゴの後に「108」という数字がついているのが特徴です。
この「LAWSON 108」とは何か、そして「108」という数字の意味についてご紹介したいと思います。
タイの「LAWSON 108」とは?
ローソンがタイに進出する際、日本とは異なる戦略がとられました。タイにおけるローソン店舗の展開には、現地の大手消費財企業である「サハ・パタナピブン・グループ」との共同出資による合弁会社が設立され、サハ傘下の「108 Shop」というコンビニチェーンをローソンへとリブランドする形が採用されました。
つまり、タイのローソンはサハ・パタナピブン・グループのもとにあった「108 Shop」と日本の「LAWSON」が融合した形となり、「LAWSON 108」という独自の名称になっています。タイのローソンの看板に「108」とついているのは、その名残であり、現地と日本の両企業の関係性を示しています。
サハ・パタナピブン・グループとは?
サハ・パタナピブン・グループは、タイで最大規模の消費財メーカーおよびディストリビューターです。食品、化粧品、日用品からファッションまで、幅広い商品を製造・販売しています。タイ国内での知名度も非常に高く、多くのタイ人にとって馴染みのある企業です。
タイでのローソン展開に際し、サハの既存ネットワークや販売力を活用できるようになったことは、ローソンにとって大きなメリットでした。また、サハグループの協力により、現地の消費者ニーズに応じた品揃えや価格設定が可能となり、日本独自のブランドがスムーズにタイ市場に馴染む手助けとなりました。
108がついている理由について
サハ・パタナピブン・グループが展開していた「108 Shop」は、地元の日用品や食品を扱う地域密着型のコンビニエンスストアでした。この108 Shopをローソンに順次リブランドする形で、タイ国内での「LAWSON 108」の店舗が増えていったのです。
したがって、タイで「LAWSON 108」という名前が使用されているのは、ローソンと108 Shopの融合を象徴するためであり、消費者にもわかりやすく、親しみを感じさせるための名称でもあります。
タイの「LAWSON 108」の魅力
「LAWSON 108」には、日本でおなじみのローソン商品だけでなく、タイの人々の生活に根付いた商品が多く並んでいます。たとえば、タイ料理の惣菜、地元メーカーの飲料、さらにはタイのお菓子など、現地の人々に馴染みのある商品も豊富に取り揃えられています。また、日本のスイーツや弁当が手に入るため、日本食が恋しくなったときにも便利です。
さらに、日用品や化粧品などもサハ・パタナピブン・グループのネットワークを活かした現地調達がされているため、他のコンビニにはない独自の商品展開が可能となっており、観光客や日本からの旅行者だけでなく、タイの人々にも支持されています。
タイに長く住んでいる人なら「108」でピンとくる理由
タイに住んでいる日本人の中には、サハ・パタナピブン・グループとその「108 Shop」に馴染みがある方も多く、「108」と聞いてピンとくる人もいるかもしれません。
ローソンのタイ進出の経緯を知っていると、「LAWSON 108」の看板を見るたびに、日タイの企業協力によって生まれた特別な店舗ブランドであることを実感できるでしょう。
「LAWSON 108」という名称は、タイで日本のローソンがサハ・パタナピブン・グループの「108 Shop」との提携のもと展開された経緯を反映しています。このようなコラボレーションが、タイ市場でのローソンの浸透を助け、現地の人々にも愛される店舗として根付いているのです。