タイの格安キャリアFINN MOBILEについてまとめてみた。
タイの格安SIMというとDtacの回線を使ったMVNOの「FINN MOBILE」を思い浮かべる人も多いと思います。「FINN MOBILE」は1年間大幅な割引価格で利用することが可能で、実店舗はなくオンライン申込だけとなっています。
タイではSIMカードと端末をセットで買うという事はあまりなく、 「FINN MOBILE」 もSIMカードのみの契約となります。サポートが英語とタイ語で日本語のサポートを受けたいという人には向かないですが、ある程度トラブル対応もネットで調べて自分で出来るという人には良いかもしれません。
この記事では、タイに来てスマホの契約は価格重視で選びたいという人がFINN MOBILEを使うにあたり知っておくべきポイントをご紹介出来ればと思います。
・実際にFINN MobileのSIMカードを契約してみました。
・FINN MobileのSIMカードとAIS・TrueのSIMで4Gでの通信速度を比較してみました。
実際に自分でSIMカードを契約して、4G通信での通信速度の比較まで行いましたが、通信速度がAISやTrueと比較してかなり遅かったのが気になる点です。
測定した場所などの関係もあると思いますが、通信速度がかなり遅い可能性があるというのは理解してから申し込んだ方がよさそうです。
FINN MOBILE の口コミ・評判・特徴
あまり周りにFINN MOBILEを使っている人はおらず、タイ人の友人でも使っている人はあまりいませんでしたが、数人に実際に使ってみた口コミをチェックしてみました。
FINN MOBILEを使ってみてよかった点
現地キャリアのサポートと変わらない
FINN MOBILEは店頭でのサポートや日本語のサポートはありませんが、現地キャリアも店頭はあるものの日本語のサポートはないので、シラチャにある現地キャリアショップと比べるとサポート品質はそこまで変わらない印象です。
とりあえず価格が安い!
契約して1年間はかなり安いプランで契約可能なので、とりあえず1年間使ってみようと思い契約しましたが、特に困ることはなく使えています。回線はDtac回線ですが普通には使えていると思います。コストを抑えたい人におススメです。
最低利用期間がないのが良い!
日本の場合、契約期間で縛られることも多いですが、FINN MOBILEは最低契約期間がないので、数か月だけ使うという方法が使えるのが決め手になりました。価格も安いので子供用にテストで持たせてみました。
今回、FINN MOBILEのメリットを聞いてみた結果としては「現地キャリアとサポート品質が変わらない」「とりあえず価格が安い」「最低利用期間がない」という3点があげられました。まとめると現地キャリアと同程度のサポートが受けられるのに価格が安いという事になるかと思います。
FINN MOBILEを使ってみて微妙だった点
eSIMにできなかった点
日本に一時帰国するタイミングでFINN MOBILEのSIMをeSIMにできるかなと思って問い合わせてみましたが、現状はeSIMに対応していないとのことでした。タイのキャリアは基本的にeSIM対応しているので改善して欲しいですね。
5Gに対応していない点
元がDtacの回線を使っているからかFINN MOBILEでは5G通信を使うことができないようです。そこまで速さに不満はないですがせっかく5G対応のiPhoneを使っているので少し残念ではあります。
1年後に通常価格に戻る
1年間はかなりお得なプロモーション価格で利用できるので、子供用スマホに最適だと思っているのですが、1年後には通常料金に戻ってしまうので、どこかのタイミングで他のキャリアに乗り換えを検討しようと思っています。
上記で確認したFINN MOBILEのデメリットとしては、「eSIMにできない」「5Gが使えない」「安い期間は1年間限定」という3点があげられました。まとめると1年以上継続利用する人は、価格が普通になり最新技術も他キャリアより通信速度が遅いという事になるかと思います。
FINN MOBILEの価格
FINN MOBILEは月額料金が安いといわれていますが、どの程度安いのか見ていきましょう。
以下は2021年10月24日時点の価格となります。プロモーションの有無などにより料金は変動しますので実際にWEBサイトからご確認ください。
プラン名 | 高速データ | 無料通話 | プロモーション価格 | 通常価格 |
UNLIMITED | UNLIMITED | UNLIMITED | 749バーツ | 1,999バーツ |
FINN MAX | 80GB | 300分 | 279バーツ | 1,099バーツ |
FINN LITE | 5GB | 0分 | 189バーツ | 399バーツ |
※プロモーション価格は12ヵ月間の割引となり、期間終了後通常料金となります。
プロモーション価格を見ると、かなり割引が大きいのでかなりお得なパッケージとなっている印象です。また、上記以外にもFINN MOBILEのプラン詳細でお得なポイントがありますのでご紹介いたします。
データと通話のパッケージは追加可能!
プラン内のデータ容量や無料通話をを使い切ってしまった場合には、高速データ容量や通話パッケージでを追加することも可能です。
■ 高速データ通信の追加も安い!
高速データ容量の小さいプランで契約して、月途中でデータ容量が足りなくなってしまっても、基本的には10Mbpsで使い放題なのでそこまでストレスのかかる速度ではありませんが、高速データを追加したい場合には以下の料金で高速データ通信を追加可能です。
■通話パッケージの追加も安い!
あまりタイ国内通話を使うという人は多くないと思いますが、通話をよく使うという人に関しては以下の価格で通話のパッケージを購入することが可能です。一番下の5GBのプランに無料通話を付けたいという場合に良いかもしれません。
日本への一時帰国や海外旅行の際のパッケージは?
タイ生活の際に気になるのが日本への一時帰国や海外旅行の際のインターネットの確保ではないでしょうか?FINN MOBILEも海外旅行時の海外利用は可能なのでしょうか?
FINN MOBILEのWEBサイトではローミングパッケージに関する記載は確認できませんでした。
なのでFINN MOBILEを使っている人が日本への一時帰国や海外旅行に行く際には別の通信手段を使う必要が出てくるでしょう。
国際電話と海外滞在時の国際通話の料金は以下のページに記載がありました。
≫International Service(FINN MOBILE)
FINN MOBILEプランのその他 特徴
FINN MOBILEのプランの他の特徴をご紹介します。タイ生活をする日本人にとってもかなり魅力的な内容となっています。
高速データ容量超過後も最大10 Mbps
スマホを普通の使い方をしている人は10Mbps出ていれば十分に満足な速度といえます。
他キャリアの高速データ容量超過後の速度は384Kbbsと極端に下がるので、速度制限後も10Mbps使える点はかなり魅力的です。
SMS(ショートメッセージ)が無料で無制限
最近はLINEを使うのでそこまでSMS(ショートメッセージ)を使うという事はなくなっていますが、SMSが無料で無制限で送れるというのが魅力という人も一定数いると思います。
そんな方にはFINN MOBILEは魅力的です。
LINEのデータ使用料はカウントフリー
タイ生活で日本との連絡手段がLINEという人はかなり多いのではないでしょうか?またタイ国内でもLINEはよく使うのでLINEのデータ容量が高速データから減らないというのは多くの人にとって魅力的です。「メッセージ」「通話」「ビデオ通話」「LINE TV」がカウントフリーの対象とのことです。
24時間チャットでサポート
英語やタイ語での電話問い合わせに抵抗があるという人もいるかと思いますが、チャットであればそこまで抵抗なく連絡できるという人もいるのではないでしょうか?24時間電話とチャットでサポートを受けられるのでサポートは充実しているといえます。
契約期間の縛りなし
契約の縛りがないので、いつ帰任になるかいまいち分からない駐在員や現地採用の人にとっても安心して契約を開始することができます。
また、解約時に手数料や違約金がかからないというものユーザー目線でとても親切だと思います。
タイの現地キャリアは基本的に違約金なしで解約できるプランがほとんどです。
FINN MOBILEの利用可能エリアはDtacと同じ
FINN MOBILEはDtacの回線を利用しているため、使える範囲に関してもDtacと同じ範囲となります。
5Gのカバレッジは圧倒的にAISとTrueと比べると負けていますが、4Gに関しては比較的広い範囲で利用可能なのでバンコクでは使えない地域を見つける方が難しい状況です。
地方に関してもそこまで気にするほどではないと思いますが、一部電波の届きにくい場所はあると思います。
5Gが使えないのが一番のデメリットとも言えますが、現状5G通信でないと使えないサービスもそこまで多くないので気にしないという人は多いと思います。
さいごに
プランも種類が多くないので、プランを選ぶ際にも高速データ容量だけで選べるのはかなり好ポイントだと思います。
eSIMや5Gに対応していない点や、店舗がなくリアルでのサポートを受けられない点、日本語でのサポートが受けられない点などデメリットもありますが、価格で選ぶのであればFINN MOBILEは選択肢に入ってくると思います。
ただ、1年を経過すると通常料金に戻るので、1年の利用にするか、電話番号が変わってもいいのであれば使っている回線を解約してしまって再度契約という方法もあるでしょうか。