シンガポールは、治安が安定していることで知られており、日本人観光客も比較的安全に旅行を楽しむことができます。
しかし、スリやひったくりなどの軽犯罪は時折発生しており、観光中は注意が必要です。このページでは、シンガポールの治安状況や注意が必要なエリア、旅行中に役立つ安全対策を詳しく解説します。
シンガポールの治安の基本情報
シンガポールは、世界的に見ても治安が良い国として知られています。この治安の良さから、アジア諸国の中でも特に旅行がしやすい国として評価されています。観光地や公共機関を訪れる際も、比較的安心して行動できる環境が整っています。
シンガポールの治安の良さの秘密のひとつが、街中に張り巡らされた監視カメラです。主要な観光地や公共施設には多数の監視カメラが設置されており、犯罪抑止効果が非常に高いとされています。また、政府が厳しい法制度を敷いているため、軽犯罪の発生率も低い傾向にあります。
それでも観光客が多く訪れるエリアでは、スリや置き引きが発生することがあります。外務省の海外安全ホームページでもシンガポール全土が危険レベルゼロに指定されているものの、混雑した場所では注意が必要です。
シンガポールは世界的に見ても安全な旅行先
他の東南アジアの国と比較してひったくりやスリの被害は少ないものの、観光地や公共交通機関ではバッグを身体の前に抱えるなど、基本的な防犯対策を心がけましょう。
また、特に夜間に観光する際は、人通りの少ない場所を避けることがオススメですので、ホテルの位置は一通りの比較的多そうな場所を選ぶのがオススメです。
注意が必要なエリアと対策
シンガポールは比較的治安が良い国として知られていますが、一部のエリアでは観光客が注意すべき点があります。それぞれのエリアの特徴や注意点を把握して、安全に旅行を楽しみましょう。
ゲイラン付近
ゲイランはシンガポールで唯一、政府公認の売春街がある地域で、特に夜間になると治安が悪化することで知られています。
このエリアには格安の宿泊施設が多く、バックパッカーが利用することもありますが、夜間のトラブルに巻き込まれる可能性があるため、滞在や観光は避けた方が無難です。
日中でも女性一人での訪問は控えるべきで、どうしても通過する必要がある場合はタクシーや配車アプリを利用しましょう。
対策
・宿泊施設を選ぶ際には、ゲイランエリアは避ける。
・近くを通過する際はできるだけタクシーや配車サービスを利用する。
・夜間の立ち寄りは絶対に避ける。
リトルインディア付近
異国情緒あふれるリトルインディアは、多彩な文化や歴史を体感できる観光客に人気のエリアです。
特にスリランカ寺院やムスタファセンターなどの名所が有名ですが、多くの観光客が訪れるため、スリなどの軽犯罪が発生することがあります。また、リトルインディアは海外からの労働者が多く集まるエリアでもあり、夜間になると昼間とは異なる雰囲気になります。
女性の観光客が一人で歩くのは避け、できるだけ夕方までに観光を済ませるようにしましょう。
対策
・バッグは体の前に抱えるようにし、ファスナー付きのものを選ぶ。
・人混みでは財布やスマートフォンを頻繁に確認せず、目立たせない。
・夜間の訪問は控え、夕方までに観光を終えるように計画する。
チャイナタウン付近
チャイナタウンはストリートマーケットや歴史的建築物、レストランが集まる賑やかなエリアで、観光客に非常に人気があります。
特に旧正月や大型イベントが開催される時期には、多くの人が訪れるため混雑が増し、スリやひったくりなどの被害が発生しやすくなります。
観光の際には持ち物の管理を徹底し、人混みの中では特に注意が必要です。また、観光中に荷物を座席やテーブルの上に置きっぱなしにすることは避けましょう。
対策
・バッグは常に身に着け、特に人混みではしっかりとファスナーを閉める。
・スマートフォンや貴重品を露出させず、観光中も必要最低限の持ち物だけを携行する。
・荷物をカフェの席やテーブルの上に放置しないよう注意する。
シンガポールで気を付けるポイント
シンガポールは世界的に見ても治安の良い国のひとつであり、多くの観光客が安心して訪れることができる魅力的な場所です。しかし、海外旅行では基本的な防犯対策を怠らないことが重要です。
荷物の管理を徹底し、信頼できる宿泊エリアを選び、最新情報を確認することで、より快適で安全な旅を楽しむことができるでしょう。事前準備をしっかり行い、シンガポールでの旅行を思い出深いものにしましょう！
荷物の管理
シンガポールは治安が良いとされていますが、観光客が集まるエリアではスリや置き引きなどの軽犯罪が発生することもあります。そのため、リュックサックを背中に背負ったままにするのではなく、身体の前に抱えるようにしましょう。また、貴重品は外から見えないように内ポケットに収納するのが基本です。
さらに、パスポートや現金、クレジットカードなどの重要なアイテムは分散して持ち歩き、一箇所にまとめないようにすると安全性が高まります。街中で荷物から目を離さないことも忘れないようにしましょう。
信頼できるエリアに宿泊
宿泊先を選ぶ際には、観光地や主要な交通機関にアクセスしやすいだけでなく、治安が良いとされるエリアを選ぶことが大切です。
例えば、マリーナベイやオーチャードロードといった地域は、観光地としても有名で治安が安定しており、家族旅行や女性の一人旅にも適しています。一方で、安さだけを基準にして宿泊地を選ぶと、夜間の治安が悪いエリアに当たる可能性もあるため、十分なリサーチを行いましょう。
シンガポールのゴミとタバコのルールを徹底解説
シンガポールは「クリーンで緑豊かな国」として知られていますが、その背景には厳格なゴミとタバコに関するルールがあります。旅行中に違反しないために、以下の内容をしっかり把握しておきましょう。
観光客が気を付けたいゴミに関するルール
シンガポールは綺麗な街を作るためにゴミのルールが厳しいので、その中でも観光客に関係がありそうな物をご紹介いたしますので、しっかりと覚えておきましょう。
公共の場でのポイ捨ては厳禁
シンガポールでは、ゴミのポイ捨てに非常に厳しい罰則が設けられています。紙くずやタバコの吸い殻を地面に捨てただけでも高額な罰金（1回目で最大1,000シンガポールドル）が科される可能性があります。2回以上繰り返すと、さらに重い罰則や地域清掃作業を命じられることもあります。
ゴミ箱の種類とリサイクル
シンガポールには通常のゴミ箱のほかに、リサイクル用のゴミ箱（青い箱）が設置されています。これらは分別用で、ペットボトルや紙、金属などを捨てる際に利用します。リサイクル可能なゴミは専用の箱に捨てるようにしましょう。
ガムは禁止
シンガポールではガムの販売が禁止されており、持ち込みも厳しく規制されています。ガムが公共の場所を汚す原因となるためです。ただし、医療目的（禁煙用や治療用）のガムは持ち込み可能ですが、証明書が必要になることがあります。
ゴミの出し方
自宅やホテルからゴミを出す場合も厳しいルールがあります。指定された場所や方法で捨てることが求められ、指定外の場所にゴミを放置すると罰則の対象になる可能性があります。中長期滞在する場合には気を付けましょう。
タバコに関するルール
シンガポールに旅行に行く愛煙家の人は煙草に関するルールに関してもしっかりと覚えておきましょう！
喫煙禁止エリアが多数
シンガポールでは喫煙が許可されている場所が非常に限られています。以下の場所では喫煙が禁止されています：
・公共交通機関（バス停やMRT駅も含む）
・公共施設（病院、公園、学校、ショッピングモール）
・レストランやカフェの屋外席（一部例外あり）
喫煙可能な場所は「Designated Smoking Area（指定喫煙エリア）」として明確に示されています。看板や区画線で区切られているので、必ず確認してください。
タバコの持ち込み制限
シンガポールではタバコ製品の持ち込みに関する規制が厳しく、関税を払わずに持ち込むことは違法です。タバコを持ち込む場合は、税関で申告し関税を支払う必要があります。未申告で見つかると罰金が科される可能性があります。
電子タバコは完全禁止
電子タバコ（Vape）はシンガポール国内で所持・使用が完全に禁止されています。持ち込んだだけでも違法となり、罰金や法的処罰の対象となるため注意が必要です。
ポイ捨てには重い罰則
吸い終わったタバコの吸い殻を地面に捨てる行為も厳しく取り締まられています。罰金額は高額で、初犯でも1,000シンガポールドルの罰金が科されることがあります。必ず灰皿が設置されている場所で処分してください。
シンガポールでトラブルに遭った際にどうする？
シンガポールで万が一、犯罪の被害に遭った場合は焦らずに落ち着いて手続きを進めて行きましょう。
以下にて犯罪に巻き込まれた際に重要な連絡先などをご紹介いたします。
警察・救急車・消防署
| 連絡先 | 電話番号 |
|---|---|
| 警察 | 999 |
| 救急車 | 995 |
| 消防車 | 995 |
上記の電話番号は緊急時の対応を依頼する際の連絡先となりますので、貴重品の紛失・盗難などでポリスレポートなどが欲しい場合には最寄りの警察署にいきましょう。
在シンガポール日本国大使館への相談
万が一、犯罪被害に遭い、さらなるサポートが必要な場合、在シンガポール日本国大使館に連絡することができます。在シンガポール日本国大使館では、犯罪に遭った際の手続きや支援を行っており、また、被害を受けた日本人に対する領事サービスも提供しています。
・帰国のための渡航書の発給：盗難や紛失によりパスポートが手元にない場合、総領事館にて「帰国のための渡航書」を発行してもらうことができます。この渡航書は日本への一時帰国に限り有効です。申請には、現地警察の「盗難証明書」が必要になるので、必ず警察署で届け出を行いましょう。
・現地情報や助言：必要に応じて、被害後の行動について適切なアドバイスを受けることができます。
在シンガポール日本国大使館
・住所：16 Nassim Rd, Singapore
・電話番号：+6562358855
トラブル時の旅行保険の活用
旅行保険に加入している場合、被害に遭った際に保険会社に連絡することで、補償やサポートを受けることができます。特に盗難、病気、けがの場合は重要です。保険会社の緊急連絡先番号を事前に控え、英語での説明が難しい場合に備えて、日本語対応が可能かどうかも確認しておきましょう。
▶ 保険請求に必要な書類例
・被害届（警察発行の証明書）
・病院の診断書や領収書（医療補償の場合）
・紛失・盗難物のリストや購入証明書
その他の対応策
地元の友人やツアーガイドに相談
慣れない土地でのトラブルは孤立感を招きがちです。可能であれば地元に住む知人やツアーガイドに状況を相談し、現地でのサポートを受けるのもおすすめです。
クレジットカード会社への連絡
クレジットカードやデビットカードを盗まれた場合は、速やかにカード会社へ連絡して使用停止の手続きを行いましょう。盗難保険が付帯している場合、一定額の補償を受けられる場合もあります。
海外旅行ではスマホが重要！
海外旅行中、思わぬトラブルに遭遇する可能性は誰にでもあります。パスポートや荷物の紛失、体調不良、道に迷ったりと、さまざまなリスクがつきものです。
そんなときに頼りになるのが、手元にあるスマートフォンです。旅行中の安全対策としてスマホを最大限に活用するためのポイントをご紹介します。
緊急時の連絡手段としてスマホを活用
スマホがあれば、緊急連絡先にすぐに電話やメッセージを送ることができます。事前に以下の情報をスマホに保存しておくと安心です。
・現地の緊急番号（例：香港は「852」、タイは「191」など）
・日本大使館や領事館の連絡先
・旅行保険会社の緊急連絡先
さらに、無料の通話アプリ（例：LINEやWhatsApp）を活用すれば、Wi-Fi環境やモバイル環境さえあれば通信費を抑えつつ迅速な対応が可能です。
GPSで迷子知らず
初めての土地では、迷子になるリスクがあります。スマホの地図アプリ（Google MapsやApple Mapsなど）を活用すれば、現在地の確認や目的地への最短ルートを瞬時に検索可能です。
オフラインマップを事前にダウンロードしておけば、通信環境が悪い場所でも安心です。
翻訳アプリで言葉の壁を克服
海外旅行中、言語が通じず困る場面は意外と多いものです。翻訳アプリ（Google翻訳やiTranslateなど）を使えば、簡単な会話や文章をその場で翻訳できます。
カメラ翻訳機能を使えば、メニューや看板の文字もすぐに理解できるため、トラブルを未然に防げます。
情報収集と共有がスムーズ
現地での観光情報や交通手段、緊急ニュースなど、必要な情報はスマホで簡単に検索できます。また、トラブルが発生した際、家族や友人に状況を共有してアドバイスをもらうことも可能です。
特に、現地の公式アプリやサービスを事前にインストールしておくと便利です。
配車アプリで移動もスムーズ
最近は海外旅行の際の安全な移動手段として、タクシーではなく配車アプリを利用する旅行者が増加しています。目的地にピンを立てて正確に立てられたり、価格もアプリで事前に分かるといメリットもありますが、一番はドライバーの身元が確かという点でしょう。
海外旅行の際には目的地で利用されている配車アプリをチェックしましょう。
モバイル決済で安全な支払いを
最近は観光客でも使えるモバイル決済サービスを取り入れる国も増えてきています。
現金を持ち歩くリスクを減らすため、スマホを使ったモバイル決済（Apple Pay、Google Pay、PayPalなど）を活用しましょう。特にスリや盗難が多い地域では、現金を最小限にしてスマホで支払うのが安全です。
・海外旅行が決まったら通信環境の準備を
スマホは単なる便利なガジェットではなく、海外旅行中の安全を守る強力なツールです。出発前には、現地のSIMカードやeSIMを用意して通信環境を整え、必要なアプリをインストールしておきましょう。スマホを上手に活用すれば、トラブルを最小限に抑えつつ、安心して旅行を楽しむことができます！
