先日、友人とご飯を食べている時に、現地採用は10万バーツに給料が到達するのなかなか難しいという話になったのですが、実際はどうなんでしょうか?
普通に昇給していけば楽勝?
バンコク日本商工会議所が発表した企業へのアンケート結果では2018年度の賃上げ率は4.9%を上回っています。これは会社全体の数字なので日本の現地採用スタッフにも当てはまるのかは分かりませんが、昇給率0%と言う事はないでしょう。
仮に5万バーツで入社した社員が毎年5%昇給した場合、何年で10万バーツに到達するのでしょうか?
年数 | 5%昇給 |
1年目 | 50,000 |
2年目 | 52,500 |
3年目 | 55,125 |
4年目 | 57,881 |
5年目 | 60,775 |
6年目 | 63,814 |
7年目 | 67,005 |
8年目 | 70,355 |
9年目 | 73,873 |
10年目 | 77,566 |
11年目 | 81,445 |
12年目 | 85,517 |
13年目 | 89,793 |
14年目 | 94,282 |
15年目 | 98,997 |
16年目 | 103,946 |
上記の通り、5万バーツで入社した場合は16年目でようやく10万バーツに到達する事になる。30歳で入社した場合には46歳でようやく10万バーツに到達となります。
これだけ見ると、現地採用が10万バーツの給与をもらうのはなかなか難しそうに感じます。
昇給しない理由を考えてみた。
基本的には会社側も頑張っている社員に対する対価として、またはモチベーションを上げるために昇給は毎年したい物です。
では、会社側が社員を昇給させない理由は何なのでしょうか。
● 会社に余力が無く昇給させることができない。
基本的に、会社としてもモチベーション向上や退職防止の為に昇給はしたいと考えている場合が多いと思います。昇給は人件費を押し上げるので定期昇給を社員にコミットする事は難しいでしょう。
この場合には、会社のピンチを救うべく昇給など二の次で頑張るか、早々に見切りをつけて転職をするかでしょう。
● 会社が現在のポジションに対する給与額をある程度決めている。
例えば、洋服屋を経営している人がいて雇用しているショップ店員に支払う給与は大体このくらいが上限という目安の金額が頭の中にあると思います。
この場合には、同じ会社内で上のポジションに行くか、転職するかで給料を上げるしかないでしょう。中にはインセンティブで稼ぐというパターンもあるでしょう。
● 本人の実力不足
基本的には年功序列、勤続年数で昇給していくという事は考えない方がいいでしょう。日本も現在では成果主義の会社が増えていますが、タイもそうだと思います。
例えば、周りは今年昇給したけど自分は昇給しなかったというような場合ですが、会社から成果を上げていないという判断をされている可能性が高いでしょう。
だいたい多くの場合は上記が理由になると思いますが、いずれにしても昇給が無い事に納得できない場合には転職を考えた方が良いでしょう。
何歳でどのくらい稼いでいた方がいいか考えてみた。
私の個人的な年代別の最低給与のイメージです。
このくらいの給料を貰えていればタイ生活もある程度順調に暮らしていけるのではないでしょうか。
・20代 | 5万バーツ~ |
・30代 前半 | 8万バーツ~ |
・30代 後半 | 10万バーツ |
・40代 前半 | 12万バーツ |
・40代 後半 | 15万バーツ |
では、この給与になるためにはどのようにしていけば良いのでしょうか。
● 給与を8万バーツで給与をもらえる状況でタイに来る。
条件は何でも良いのでタイに来て働くと言う事がゴールであれば話は別ですが、タイに来る段階で高い給料をもらえるように20代は日本の会社で頑張り8万バーツ貰えるスキルを身に着けてからタイに来るという方が10万バーツが早い段階で達成できるとおもいます。
また、日本語のみで働ける仕事の場合は一定以上のポジションに行く事が難しい場合もあり、一定以上に到達すると給与が上がりにくくなる可能性もあります。
● 語学を身に着けてからタイに来る、タイに来てからも勉強をする。
タイは海外なので、現地のスタッフとのやり取りは基本的に英語かタイ語になります。タイ語はタイでしか使えないため、英語を習得しておくとタイ国内でも転職の幅が大きく広がると思います。
将来的にタイ以外の国で働きたいと思ったときにもやはり英語が必要になってくるでしょう。
● 仕事をしながらも役立つスキルを身に着けていく
今の会社で働く上でも、次の会社に転職するにしてもスキルを身に着けていく事は昇給に非常に重要なポイントでしょう。仕事の幅を広げていくか、違ったポジションに昇進する事で給与を上げていけるでしょう。
夫婦共働きのダブルインカムで15万バーツ以上なら楽!
一人で月間15万バーツ稼ぐのはなかなか難しいかもしれませんが、夫婦であれば結構簡単です。例えば夫が10万バーツ稼ぎ、妻が5万バーツ稼げばOKです。
節約をすれば月額10万バーツで生活出来ない事はないと思います。そうすると月に5万バーツは貯金ができます。
資産運用等を行うかは別として純粋に溜まるだけの金額で考えても1年で60万バーツ、10年で600万バーツ、20年で1200万バーツ、30年で1800万バーツを貯める事が出来ます。
老後に二人で1800万バーツで足りるかは微妙なラインですが場所を選ばななければ、しばらくは田舎でのんびり暮らせる金額ではないでしょうか。
ただ、子供がいる場合には学費を考えると、日本で子育てをした方が費用は抑えられると思います。
さいごに
結局はタイの現地採用においても日本と同じで会社に必要とされ、認められることが重要という事でしょう。
10万バーツ以上の給与を貰うためには、タイの現地採用という考え方ではなく、海外で活躍できるグローバル社員となるべく自らを成長させていきましょう。
ただ、のんびりタイで生活する事が重要という場合には、居心地のいい職場でのんびり過ごすのが一番いいと思います。
✅コールセンターでの仕事はタイ生活のきっかけ作りまで
コールセンターは給料が安いのでおなじみですが、給料が上がりにくいのでも有名です。
タイで仕事を探すために、まずコールセンターに来て、転職活動を行うのは対面での面接が出来るので採用に繋がりやすいので、きっかけとしてのコールセンターは選択肢として良いかもしれません。