セルフストレージって何?
日本の都心部を中心に、近年急速にセルフストレージサービスの需要が高まっています。これは、家賃が高く限られたスペースしかない都市部での生活において、収納スペースが不足するという現実を背景にしています。こうしたセルフストレージサービスは、アメリカで発祥したもので、今や世界中の多くの国々で利用されており、特に家賃が高騰している地域で人気が高まっています。
セルフストレージとは、トランクルームや倉庫などの収納スペースを提供するサービスを指します。利用者は、普段使わないものや季節物、あるいは「もう使わないかもしれないが捨てられない」といった物品を、自宅以外の安全な場所に保管するためにこのサービスを利用します。家の中のスペースを効率的に使いたいと考える多くの人々にとって、セルフストレージは非常に便利な選択肢となっています。また、引っ越しやリフォームの際にも、一時的に荷物を預ける場所としても利用されることが増えています。
バンコクでもセルフストレージが増加中
バンコクでも、こうしたセルフストレージの人気が近年急速に高まっています。急速に発展を遂げるタイの首都バンコクは、近年多くの外国人居住者を受け入れており、都市化が進む中で生活スペースの確保が課題となっています。家賃の高騰や住宅スペースの制約により、多くの人々が日常生活の中で収納スペースを確保することに苦慮しており、こうした背景からセルフストレージサービスの需要が高まっているのです。
実際に、バンコクではここ数年、セルフストレージという言葉を耳にする機会が増え、徐々に一般的なサービスとして定着しつつあります。タイ国内の不動産開発や人口密度の増加に伴い、限られた居住空間の中で快適に暮らすために、余分な物を効率的に収納できるスペースの需要は今後ますます増えると考えられています。
日系のセルフストレージもある
特に注目すべきは、バンコクにおける日系企業のセルフストレージサービスの進出です。現在、少なくとも2件の日系企業がバンコクにセルフストレージ事業を展開しており、彼らは日本での豊富な経験と高品質なサービスを提供することで現地の利用者の信頼を得ています。これらの企業は、セキュリティ面やアクセスの利便性、清潔さなど、日本基準のサービスをタイに持ち込み、現地の市場に新しい価値を提供しています。
今後、東南アジアで盛り上がっているセルフストレージ市場はバンコクでも激しい競争が予想されます。現地のタイ企業や他国の企業もこの分野に参入し始めており、より多様なサービスや価格帯が提供されるようになるでしょう。都市化の進行とともに、バンコクのセルフストレージ市場はさらに成長を続け、より多くの人々に利用されることが期待されています。
日系セルフストレージサービス 2社
・スマホに収納で快適!「CloudRoom / クラウドルーム」
・日本人居住区に近い!「Keep It / キープイット」
上記の日系以外にもタイローカルのセルフストレージも多くあり、ショップの数も増加傾向にあります。
日系を含む5社のセルフストレージサービスを以下の記事てご紹介しておりますので、興味がある方は以下の記事もチェックしてみてください。
バンコクの変化とセルフストレージサービス
最近では、バンコクの地価や家賃の高騰が進み、個人や企業の多くが自宅や職場の無駄なスペースが減少していることを実感しているのではないでしょうか。バンコクの都市開発は急速に進んでおり、中心部を中心としたエリアでは住宅やオフィスの価格が上昇し、スペースの確保がますます難しくなっています。
その結果、日常生活や仕事において限られたスペースを有効活用するために、効率的な収納方法を模索する人々が増えています。
このような状況下で、セルフストレージのサービスが大きな注目を集めています。
特に普段使用しない物や季節ごとのアイテムをバンコクの中心部から少し離れたセルフストレージ施設に収納することで、居住空間や仕事場のスペースを効果的に活用することが可能です。例えば、タイに数年住んでいる日本人駐在員や長期滞在者の中には、日本から持ち込んだものの、使わない物や、人からの贈り物で処分するには気が引けるものが次第に増えていくという悩みを抱える人が多くいます。しかし、それらの物をどう処理するかについて悩む一方で、すぐに広い家やオフィスに引っ越すのは現実的ではなく、コストもかさむため難しいのが現状です。
広い物件を借りるよりもセルフストレージの方が経済的
そのため、今の住環境や仕事環境を大きく変えずに、収納スペースを確保する手段として、セルフストレージは費用対効果の高い解決策となります。こうしたサービスを利用することで、不要な物を一時的に保管でき、限られたスペースをより効率的に使うことが可能となります。これにより、生活や仕事のストレスも軽減され、より快適な環境が実現します。
また、バンコクで新たに建設されるコンドミニアムの多くは、近年、部屋の面積が小型化している傾向があります。特に単身者向けの物件や若いカップル向けの部屋は、利便性の高い立地にあるものの、収納スペースが限られているため、物が増えるたびにその収納方法が問題となります。こうした悩みを抱える人は今後も増加し、セルフストレージの需要はますます高まっていくと予想されます。
企業のセルフストレージ利用数も増加傾向
さらに、バンコクの企業においても同様の傾向が見られます。オフィススペースの確保が難しい都市部では、企業が使わなくなった書類や備品を保管するために、セルフストレージを活用する事例が増加しています。これにより、オフィススペースを効率的に使用できるだけでなく、保管場所の確保に伴うコスト削減も期待できます。企業にとっても、成長に伴い必要となるスペースをその都度確保するのではなく、セルフストレージを利用することで柔軟な対応が可能となります。
このように、バンコクにおけるセルフストレージ市場は、今後さらに成長すると考えられています。都市化の進行や地価の高騰とともに、住まいや仕事場のスペースに対する悩みを解決する手段として、セルフストレージの活用が一層広がっていくことでしょう。
セルフストレージサービスに2つのタイプ
セルフストレージと一口に言っても、実は大きく分けて2つのタイプがあります。それが「スペース提供型」と「サービス提供型」のセルフストレージです。セルフストレージのサービスを検討している方にとって、この違いを理解することは非常に重要です。なぜなら、それぞれのタイプが異なるニーズに応えるために設計されており、使い方や利便性、コストに大きな違いがあるからです。
まず、一般的にセルフストレージと聞いて多くの人が思い浮かべるのが「スペース提供型」のサービスです
このタイプは、建物の中に設置された限られたスペース、つまりトランクルームや倉庫の一部を借りて、自分自身で物を保管するという形式です。利用者は契約したスペースに自由に出入りでき、自分の持ち物を収納する場所として利用します。このスペースは、コンテナのような部屋が多数集まっていることが一般的で、それぞれが個別に施錠できるため、セキュリティも確保されています。
スペース提供型セルフストレージ
スペース提供型のセルフストレージですが、日系の2社で言うと、「Keep It」がそれに該当するでしょう。自社のスペースを細かく区切りそのスペースを月額で提供するというビジネスモデルです。
スペース提供型セルフストレージの特徴
「スペース提供型」の最大の特徴は、利用者が自分で管理する収納スペースを手に入れることができる点です。契約するスペースの大きさは、利用者のニーズに応じて選べることが多く、例えば、少量の書類や季節物を収納するための小型スペースから、家具や大量の物品を収納するための大型スペースまで、さまざまなサイズが用意されています。また、多くの施設では24時間利用可能なため、自分のスケジュールに合わせて自由に物を出し入れできるのも便利なポイントです。
スペース提供型セルフストレージのメリット
・自由度の高さ
契約したスペースにいつでもアクセスでき、自分で物の出し入れや管理ができるため、利用者の自由度が非常に高いです。引っ越しや季節の変わり目に使わない物を一時的に預けるのに最適です。
・コスト面の柔軟性
スペースの大きさを選べるため、必要な収納量に応じてコストを調整できることが大きな魅力です。特に長期的に収納を考えている人や企業にとっては、コストパフォーマンスの良さがメリットとなります。
・広いニーズへの対応
小さなスペースから大きなスペースまで様々なサイズを選べるため、個人利用だけでなく、企業の倉庫としても活用可能です。特にバンコクのような都市部で、限られたオフィススペースを効率的に利用したい企業にとっても重宝されています。
必要なスペースを借りておくことで、24時間365日いつでも荷物の預入れ・取出しが可能になる。
サイズを自分で選ぶことが出来、自分に合ったサイズを探す事が出来る。
スペース提供型セルフストレージのデメリット
・自己管理の必要
スペース提供型は、基本的に利用者自身で物の整理や管理を行う必要があります。保管する物が多い場合や、頻繁に出し入れをする場合は、整理整頓の手間がかかることがあります。特に、大量の物を一度に預ける場合、後でどこに何を保管したか忘れてしまうこともあるため、物の管理に注意が必要です。
・セキュリティへの依存
多くのセルフストレージ施設ではセキュリティ対策が施されているものの、最終的には利用者自身がスペースを施錠し、物品の安全性を保つ責任を持つことになります。そのため、貴重品や重要書類の保管には注意が必要です。信頼性の高いセキュリティシステムを備えた施設を選ぶことが大切です。
・アクセスの手間
スペース提供型は自分で物を保管し、必要に応じて出し入れを行う形式なので、頻繁に使用する物を預ける場合、頻繁に施設まで足を運ぶ手間がかかることもあります。特に施設が中心部から離れている場合、アクセスが不便になる可能性があります。
原則自分で借りている倉庫まで行って預けたり、取り出したりする必要があるので、場所が遠いと不便。サイズが小さくなった場合にも移動が難しいので追加で借りる場合が多い。
スペース提供型の利用に向いている人
「スペース提供型」は、比較的低コストで自由度の高い収納を求める人に最適です。例えば、引っ越しの際に一時的に荷物を預けたい場合や、季節ごとに使わない物を預けたい人にとっては、非常に便利なサービスです。また、企業においては、オフィスや店舗のスペースを有効活用するために、書類や備品の保管場所としても有用です。頻繁に物を出し入れする必要がなく、ある程度の自己管理ができる方におすすめです。
セルフストレージのもう一つのタイプである「サービス提供型」についても理解しておくことが重要です。このタイプのサービスは、収納に伴う手間をさらに軽減したい人向けであり、利用者のニーズに合わせて物品の管理や配送サービスが提供される点が特徴です。それについては次のセクションで詳しくご紹介いたします。
サービス提供型セルフストレージ
サービス提供型のセルフストレージですが、日系の2社で言うと、「CloudRoom」がそれに該当するでしょう。サービス提供型のストレージサービスは「宅配」「自宅配送」で荷物を預けたり取り出したりする事が出来、自宅にいて全てのサービスを受ける事が出来ます。
サービス提供型セルフストレージの特徴
「サービス提供型」は、単に物を預けるだけでなく、物品の管理から配送、取り出しのリクエストに応じたサービスが含まれます。
利用者がストレージ施設に直接足を運ぶ必要はなく、業者が物を預かり、必要に応じて届けてくれるため、時間と労力を節約できるのが大きなメリットです。オンラインで物の出し入れを管理できるシステムを採用していることが多く、忙しい生活を送る人々や、物を頻繁に取り出す必要がある人にとって非常に便利です。
サービス提供型セルフストレージのメリット
・フルサポート型のサービス
「サービス提供型」の最大の魅力は、預け入れから取り出しまでの全プロセスを専門業者がサポートしてくれることです。利用者は、自分で物をストレージ施設に持ち込む必要がなく、業者が自宅やオフィスまで物を引き取りに来てくれます。さらに、必要な時に保管している物をリクエストすると、指定した場所まで配送してくれるため、時間や手間が大幅に軽減されます。
・オンラインでの管理
多くの「サービス提供型」セルフストレージサービスでは、預けた物のリストをオンラインで確認したり、物の出し入れを簡単にリクエストできるシステムが提供されています。これにより、物品の管理が容易になり、どこに何を預けたかをすぐに確認できるため、物の管理が非常にシンプルになります。特に、頻繁に取り出しや追加を行う場合、このオンラインシステムは大きな利便性を発揮します。
・柔軟な保管オプション
「サービス提供型」では、預ける物の種類や量に応じて柔軟な保管オプションが提供されます。例えば、大きな家具や家電から、小さな貴重品や書類まで、さまざまな物品に対応しています。保管環境にも細心の注意が払われており、温度や湿度の管理が必要な物に対しては、適切な環境が提供されることが多いです。
・安全性の確保
高度なセキュリティシステムを採用しているサービスが多く、個々の物品に対してタグ付けやバーコードシステムを導入しているため、預けた物がしっかりと追跡され、安全に保管されることが保証されます。盗難や損傷のリスクを最小限に抑えるための保険オプションが含まれていることも多いです。
全てお任せ出来るので、車などの物を運ぶ手段がない方でも気軽に利用できるという特徴があります。海外生活している日本人がサービス提供型を選ぶ理由はココでしょう。
サービス提供型セルフストレージのデメリット
・コストの高さ
「サービス提供型」は、物を預けるだけでなく、出し入れや配送などの追加サービスが提供されるため、通常の「スペース提供型」に比べてコストが高くなります。特に、頻繁に物を取り出したり配送を依頼する場合は、追加料金がかかることが一般的です。そのため、あまり頻繁に物を動かさない場合は、コストパフォーマンスが劣る可能性があります。
・即時アクセスが難しい
物を預ける際に、物理的に自分でアクセスすることができないため、急に必要になった物をすぐに取り出すことが難しい場合があります。多くの場合、取り出しにはリクエストをしてから数日かかることがあるため、急な対応が必要な場合には不便に感じることがあるかもしれません。
・依存度が高い
自分で物の管理をしないため、すべてを業者に依存する形になります。そのため、万が一サービスの品質に問題があったり、配送の遅れが発生した場合には、自分で対処する手段が限られます。また、誤配送や物品の紛失といったリスクも完全に避けることは難しいため、信頼性の高い業者を選ぶことが重要です
デメリットとしては、24時間受取・取出しが行えないので普段からよく使う物を預けるのが難しいでしょう。また、自分で持って行く必要は在りませんがその代わり送料が発生します。
サービス提供型の利用に向いている人
「サービス提供型」は、特に忙しいビジネスパーソンや、時間の節約を重視する人に向いています。また、大量の物品を長期間保管しつつ、頻繁に出し入れを行いたい場合にも適しています。個人だけでなく、企業にとっても、書類や製品の管理を外部に委託し、効率的にスペースを活用したい場合に最適です。
さらに、貴重品やデリケートな物品を適切に管理し、安全に保管したい人にもメリットが大きいです。自宅やオフィスに余裕のある収納スペースがない場合や、毎回物を取り出す手間を省きたいと感じている人には、このサービスが非常に有効な解決策となるでしょう。
使ってみるとかなり快適なセルフストレージ
実際に私もサービス提供型のサービスのcloudRoomに使わないスーツケースを実際に預けてみましたが、かなり簡単に使えました。
海外生活で段ボール1個やスーツケースを預けたいという際にこのサービス提供型のセルフストレージはかなり向いていると思います。
「スペース提供型」が自己管理を重視したシンプルなセルフストレージサービスであるのに対して、「サービス提供型」は、利用者の手間を最小限に抑えた、より利便性の高いサービスです。利用者のライフスタイルやニーズに応じて、どちらのタイプのセルフストレージを選ぶかがポイントとなります。物品の管理にかかる手間や時間を軽減したい人、特に頻繁に出し入れが必要な場合や貴重品を安全に保管したい人にとっては、「サービス提供型」が非常に有用な選択肢となるでしょう。
どちらのサービスもメリット・デメリットがあるので、自分に合った方を選ぶ方が良いでしょう。是非、今の日系2社にはバンコクのセルフストレージサービスをどんどん盛り上げていって欲しいですね!
日系セルフストレージサービス 2社
・スマホに収納で快適!「CloudRoom / クラウドルーム」
・日本人居住区に近い!「Keep It / キープイット」