アルゼンチン全体の治安状況
アルゼンチンは観光大国として知られていますが、近年の急速な経済悪化が治安に影響を及ぼしているので旅行をする際には注意が必要です。
急激な通貨安やインフレの進行により貧困層が増加し、犯罪率が上昇傾向にあります。ブエノスアイレスでは、特に観光客が犯罪のターゲットになることが多く、注意が必要です。
外務省の海外安全ホームページにてブエノスアイレスの一部地域に「レベル1:十分注意してください。」が発出されています。これは特別な対策を取れば安全に旅行可能な水準を示していますが、油断は禁物です。
特にブエノスアイレスで注意!
南米有数の大都市であるブエノスアイレスは、美しい建築、タンゴ文化、活気あふれる街並みが観光客を引き寄せる魅力的な都市です。
しかし、同時に治安面では注意が必要とされる都市でもあります。
特にスリやひったくり、夜間の強盗被害といった街頭犯罪が多発しており、旅行中の警戒が欠かせません。この文章では、観光客が遭遇しやすい犯罪や危険エリアなどをご紹介します。
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観光客が特に気を付けるポイントをご紹介
アルゼンチン旅行をする際に特に観光客が気を付けるポイントをご紹介いたします。
スリ・ひったくり
スリやひったくりはブエノスアイレスで最も一般的な犯罪です。観光地や公共交通機関、人混みが多いエリアでは、特に以下の手口に注意してください。
巧妙な手口例
・混雑した場所で体を寄せ、バッグやポケットから財布・スマートフォンを抜き取る
・写真撮影中に置いた荷物を盗む
・レストランの椅子にかけたバッグを気づかれないように持ち去る
被害防止策
貴重品の管理:ショルダーバッグを体の前に抱え、財布やパスポートはジッパー付きの内ポケットに入れる
後ろポケット禁止:貴重品を後ろポケットに入れるのは厳禁
人混みでの警戒:観光地ではバッグに常に手を添え、荷物を目の届かない場所に置かない
もし被害に遭ったら
犯人を追いかけることは危険です。近くの警察署または観光警察(101)に速やかに通報してください。事前にパスポートや重要書類のコピーを別々に保管しておくと便利です。
タクシーのぼったくり
ブエノスアイレスではタクシーを利用する際に、観光客を狙ったぼったくり被害が報告されています。特に空港や主要観光地周辺では注意が必要です。
・正規タクシーの特徴
ブエノスアイレスの正規タクシーは、黒と黄色のツートンカラーで、「RADIO TAXI」のステッカーがドアに貼られています。ステッカーのないタクシーは利用を避けましょう。
・安全な移動手段:配車アプリ
UberやCabifyなどの配車アプリを利用することで、料金が事前に分かり、ドライバー情報も確認できるため安心です。特に夜間や人通りの少ないエリアでは、配車アプリを積極的に活用しましょう。
料金交渉の注意点
メーターを使用しないタクシーや、乗車前に料金交渉を持ちかけてくるドライバーには注意が必要です。メーターの利用を依頼し、応じない場合は別のタクシーを選んでください。
エセイサ国際空港から市内への移動には、空港内の公式タクシー乗り場を利用してください。事前に料金を確認し、領収書を受け取ることをお勧めします。
偽警官詐欺
偽警官による詐欺被害も報告されています。犯罪者が警察官を装い、「身分証明書を見せろ」「財布を見せろ」などと要求する手口です。
本物の警察官であれば、公式な身分証明書を提示する義務があるので疑わしい場合は、その場を離れ、近くの警察署で確認を取るようにしてください。
・警察官の身分証明書を確認する
偽警官を疑う場合、相手に公式な身分証明書を提示するよう求めてください。本物の警察官は身分証明書の提示をためらうことはありません。
・その場を離れる
もし疑わしいと感じた場合、冷静にその場を離れ、近くの警察署や観光客向けの安全サポートデスクで確認を取りましょう。
・財布や身分証明書を見せない
警察官であっても、その場で財布の中身を確認することは通常ありません。要求された場合は、毅然と断り、その場から立ち去ってください。
同行を求められたら注意
偽警官は被害者を人気のない場所に連れ込み、金品を奪おうとする場合があります。もし同行を求められたら、その要求を断り、安全な場所へ移動してください。
万が一、どうしても疑念が拭えない場合は、自分で警察署を訪れるか、近隣の人に助けを求めて確認するのが安全です。
ブエノスアイレスの危険エリアと注意点
ブエノスアイレスは多くの観光スポットが点在する魅力的な都市ですが、特定のエリアでは犯罪が多発しており注意が必要です。
観光客が安全に滞在を楽しむためには、各地域の治安状況を把握することが重要です。
サンテルモ(San Telmo)地区
サンテルモはアンティーク市場やタンゴショーなどが人気の歴史的エリアですが、観光客を狙ったスリやひったくりが多発しています。特に週末のマーケット開催中や夜間には犯罪のリスクが高まります。
・注意点
人混みでは常にバッグを体の前に抱え、人の少ない路地には立ち入らないようにしましょう。
レティーロ(Retiro)駅周辺
レティーロ駅は主要なバスや電車が発着する交通の要所ですが、スリや強盗が頻発するエリアとしても知られています。駅構内やバス停で荷物を狙った犯行が多く報告されています。
・注意点
駅周辺を歩く際には大きな荷物を目立たせず、タクシーや配車アプリを利用するのが安全です。
ラ・ボカ(La Boca)地区
色鮮やかな建物で知られるカミニート通りが有名ですが、このエリアは一部治安が悪く、観光地以外のエリアに足を踏み入れると強盗や暴行のリスクがあります。
・注意点
カミニート通り周辺だけを観光し、徒歩で遠くまで移動しないようにしましょう。特に夜間の訪問は避けてください。
フローレス(Flores)地区
地元住民が多く住むエリアですが、貧困層も多く犯罪率が高い地域として知られています。観光地ではないため、観光客が立ち寄ることは推奨されません。
・注意点
観光目的で訪問する必要がない場合は避けるのが無難です。
女性旅行者向けアドバイス
ブエノスアイレスは情熱的で魅力あふれる都市ですが、女性旅行者が安全に滞在するためには、慎重な行動と事前準備が重要です。以下の点を踏まえ、安全かつ快適に旅行を楽しんでください。
夜間の行動に関して
夜間は犯罪が発生しやすい時間帯のため、行動には十分注意が必要です。
・外出を最小限に抑える
できる限り日中に活動を済ませ、夜間の外出は避けましょう。どうしても夜間に移動が必要な場合は、信頼できる交通手段を利用してください。
・タクシーや配車アプリを利用する
街中で流しのタクシーを捕まえるのはリスクが伴うため、公式のタクシー会社か、配車アプリ(Uber、Cabifyなど)の利用を推奨します。
・飲食店やバーでは周囲に注意
夜の飲食店やバーで過ごす場合、飲み物から目を離さないようにしてください。ドリンクへの薬物混入などの被害を防ぐためです。信頼できる仲間と行動を共にすることが望ましいです。
服装と持ち物
服装や持ち物は安全対策の第一歩です。
・控えめな服装を心がける
高価なジュエリーやブランド物のバッグは控えめにし、目立たない服装を心がけましょう。観光客とすぐに分かるような服装は避けると犯罪のターゲットになりにくくなります。
・貴重品の持ち歩きに注意
必要最低限の現金やカードを持ち歩き、パスポートや高額な現金はホテルのセーフティボックスに保管してください。外出時はセキュリティポーチや体に密着するバッグを利用すると安心です。
・偽物や安価なものを利用する
高級時計やジュエリーの代わりに、安価なアクセサリーや目立たない腕時計をつけると、犯罪のターゲットにるリスクを下げられます。
安全な宿泊先選び
宿泊地の選択は旅行全体の安全性に直結します。
・治安の良いエリアを選ぶ
レコレータ(Recoleta)やパレルモ(Palermo)など、比較的安全で観光地としても有名なエリアで宿を選びましょう。これらのエリアは警察のパトロールも行き届いています。
・宿泊施設のレビューを確認する
事前にオンラインで宿泊施設のレビューを確認し、安全性の評価が高い施設を選ぶようにしましょう。また、女性旅行者専用や女性フロアのある宿泊施設を選ぶのも一つの方法です。
・部屋の安全対策をチェック
ドアや窓の施錠がしっかりしているか、夜間の入口管理が厳格であるかなど、施設のセキュリティ状況をチェックしてください。また、フロントが24時間対応しているかも確認すると安心です。
女性旅行者は慎重な行動と計画を心がけることで、ブエノスアイレスの魅力を十分に楽しむことができます。安全を最優先に、楽しい旅をお過ごしください。
アルゼンチンでトラブルに遭った際にどうする?
アルゼンチンで万が一、犯罪の被害に遭った場合は焦らずに落ち着いて手続きを進めて行きましょう。
以下にて犯罪に巻き込まれた際に重要な連絡先などをご紹介いたします。
警察・救急車・消防署
連絡先 | 電話番号 |
---|---|
警察 | 101 or 911 |
救急車 | 107 |
消防車 | 100 |
上記の電話番号は緊急時の対応を依頼する際の連絡先となりますので、貴重品の紛失・盗難などでポリスレポートなどが欲しい場合には最寄りの警察署にいきましょう。
在アルゼンチン日本国大使館への相談
万が一、犯罪被害に遭い、さらなるサポートが必要な場合、在アルゼンチン日本国大使館に連絡することができます。日本大使館では、犯罪に遭った際の手続きや支援を行っており、また、被害を受けた日本人に対する領事サービスも提供しています。
・帰国のための渡航書の発給:盗難や紛失によりパスポートが手元にない場合、総領事館にて「帰国のための渡航書」を発行してもらうことができます。この渡航書は日本への一時帰国に限り有効です。申請には、現地警察の「盗難証明書」が必要になるので、必ず警察署で届け出を行いましょう。
・現地情報や助言:必要に応じて、被害後の行動について適切なアドバイスを受けることができます。
在アルゼンチン日本国大使館
・住所:Bouchard 547, Piso 15
・電話番号:+54 11 4318-8240
トラブル時の旅行保険の活用
旅行保険に加入している場合、被害に遭った際に保険会社に連絡することで、補償やサポートを受けることができます。特に盗難、病気、けがの場合は重要です。保険会社の緊急連絡先番号を事前に控え、英語での説明が難しい場合に備えて、日本語対応が可能かどうかも確認しておきましょう。
▶ 保険請求に必要な書類例
・被害届(警察発行の証明書)
・病院の診断書や領収書(医療補償の場合)
・紛失・盗難物のリストや購入証明書
その他の対応策
地元の友人やツアーガイドに相談
慣れない土地でのトラブルは孤立感を招きがちです。可能であれば地元に住む知人やツアーガイドに状況を相談し、現地でのサポートを受けるのもおすすめです。
クレジットカード会社への連絡
クレジットカードやデビットカードを盗まれた場合は、速やかにカード会社へ連絡して使用停止の手続きを行いましょう。盗難保険が付帯している場合、一定額の補償を受けられる場合もあります。
海外旅行ではスマホが重要!
海外旅行中、思わぬトラブルに遭遇する可能性は誰にでもあります。パスポートや荷物の紛失、体調不良、道に迷ったりと、さまざまなリスクがつきものです。
そんなときに頼りになるのが、手元にあるスマートフォンです。旅行中の安全対策としてスマホを最大限に活用するためのポイントをご紹介します。
緊急時の連絡手段としてスマホを活用
スマホがあれば、緊急連絡先にすぐに電話やメッセージを送ることができます。事前に以下の情報をスマホに保存しておくと安心です。
・現地の緊急番号(例:香港は「852」、タイは「191」など)
・日本大使館や領事館の連絡先
・旅行保険会社の緊急連絡先
さらに、無料の通話アプリ(例:LINEやWhatsApp)を活用すれば、Wi-Fi環境やモバイル環境さえあれば通信費を抑えつつ迅速な対応が可能です。
GPSで迷子知らず
初めての土地では、迷子になるリスクがあります。スマホの地図アプリ(Google MapsやApple Mapsなど)を活用すれば、現在地の確認や目的地への最短ルートを瞬時に検索可能です。
オフラインマップを事前にダウンロードしておけば、通信環境が悪い場所でも安心です。
翻訳アプリで言葉の壁を克服
海外旅行中、言語が通じず困る場面は意外と多いものです。翻訳アプリ(Google翻訳やiTranslateなど)を使えば、簡単な会話や文章をその場で翻訳できます。
カメラ翻訳機能を使えば、メニューや看板の文字もすぐに理解できるため、トラブルを未然に防げます。
情報収集と共有がスムーズ
現地での観光情報や交通手段、緊急ニュースなど、必要な情報はスマホで簡単に検索できます。また、トラブルが発生した際、家族や友人に状況を共有してアドバイスをもらうことも可能です。
特に、現地の公式アプリやサービスを事前にインストールしておくと便利です。
配車アプリで移動もスムーズ
最近は海外旅行の際の安全な移動手段として、タクシーではなく配車アプリを利用する旅行者が増加しています。目的地にピンを立てて正確に立てられたり、価格もアプリで事前に分かるといメリットもありますが、一番はドライバーの身元が確かという点でしょう。
海外旅行の際には目的地で利用されている配車アプリをチェックしましょう。
モバイル決済で安全な支払いを
最近は観光客でも使えるモバイル決済サービスを取り入れる国も増えてきています。
現金を持ち歩くリスクを減らすため、スマホを使ったモバイル決済(Apple Pay、Google Pay、PayPalなど)を活用しましょう。特にスリや盗難が多い地域では、現金を最小限にしてスマホで支払うのが安全です。
・海外旅行が決まったら通信環境の準備を
スマホは単なる便利なガジェットではなく、海外旅行中の安全を守る強力なツールです。出発前には、現地のSIMカードやeSIMを用意して通信環境を整え、必要なアプリをインストールしておきましょう。スマホを上手に活用すれば、トラブルを最小限に抑えつつ、安心して旅行を楽しむことができます!
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