
ワクチン調達が進まない台湾
台湾は新型コロナウイルスの感染が拡大している状況ではあるものの、5月最終週の時点で確保できていたワクチンの数は約70万回、接種をすでにした人は人口の約1%程度に留まっておりとかなり厳しい状況です。
また台湾の治安当局関係者がロイターに対し、中国は台湾のワクチン調達を妨害するため多数の措置を講じていると指摘するなど、ワクチンの調達がなかなかうまくいかない状況でした。
日本が台湾にワクチンを支援

上記のようになかなかワクチンの確保がうまくいかない台湾に対し、日本政府が120万回分のワクチンを提供するという事を決めました。
尚、提供されるワクチンは「アストラゼネカ製」のワクチンで、日本では当面公的な接種には使用しない方針を決めたものです。
4日の11時頃に日本を出発し、午後には台湾に到着したようです。
当初日本政府はCOVAXでの提供を検討していたが、時間がかかりすぎることから、緊急での支援を決定したようです。
アメリカもCOVAXを通じて支援の予定
バイデン大統領は新型コロナウイルスワクチン少なくとも8000万回分を今月中に世界に供給すると発表し、初回として2,500万回をて、最初の2500万回分の供給先も発表しています。
2500万回のうち、1900万回を台湾を含むアジアや中南米・アフリカへ供給し、残りの600万回分はメキシコ・カナダ・ウクライナ・韓国・ガザ地区などに供給する予定との事です。
現地新聞でもトップニュースで報道

台湾の大手新聞でもトップニュースとして報道されておりました。
台湾と日本は災害などが起こるたびにお互いに支援の手を差し伸べており、東日本大震災が起きた時には台湾から200億円の義援金が届くなど受けている支援もかなり大きい。
現状、日本国内向けに確保した1億2000万回分のアストロゼネカ製のワクチンは用途がきまらず宙に浮いている状況という事なので、台湾の人口2357万人の70%が接種可能な3300万回分くらい支援してしまって使用するかの判断は台湾政府に任せてもいいような気もしますね。
さいごに
日本も台湾同様新型コロナの感染が拡大している状況ですが、利用用途が決まっていないのであれば有効活用してもらえる可能性の高い台湾に支援をするというのはとてもいいと思います。
今後も日本はCOVAXを通じて約3000万回分ワクチンの確保が困難な国の支援を続けていくようです。